大村高の制服 来春リニューアル 女子は半世紀以上ぶり、LGBTQに配慮

リニューアルされる大村高の制服=大村高

 長崎県大村市久原1丁目の県立大村高(原昌紀校長、834人)は来春、制服をリニューアルする。12日に文化祭の一環で、全校生徒に初めてお披露目した。長年要望が上がっており、女子の制服は半世紀以上ぶりの変更となる。
 同校によると、現行の制服は在校生や卒業生から「時代遅れ」とやゆされ、デザインや着心地、機能性に不満が多かった。昨年度の卒業生を対象に実施したアンケートでも「制服を変えれば学校生活はもっと良くなる」との意見が大半を占めたという。これを受け、生徒や保護者らの意見も聞きながら新デザインの制服導入を進めてきた。
 新たな冬服は詰め襟、スーツ、スカート、スラックスの4タイプ。LGBTQなど性的マイノリティーに対応するため、性別に関係なくどのタイプでも選択できる。デザインや機能性に配慮したほか、生地はヘリンボーン素材で高級感を出し、自転車通学が多いことから袖に反射材を採用。夏服もデザインを一新し、水色のポロシャツを選べるようにした。価格は現行とほぼ変わらないという。
 12日はファッションショー形式で生徒会のメンバーらが新制服を披露した。スラックススタイルで登場した3年の松尾彩加さん(18)は「ズボンは男子のイメージだったけど、デザインも良く着心地が良い。スカートもかわいいので、どっちも着てみたい」、スーツスタイルを担当した3年の池田憂人さん(18)は「詰め襟は窮屈な感じがしていたので動きやすい。新入生もいい学校生活が送れるのでは」と話した。
 新制服は13~20日、同市幸町のイオン大村ショッピングセンター1階で展示する。


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