南海トラフ巨大地震で甚大な被害が予想される四国地方での迅速な支援に向け、国際医療ボランティアAMDA(岡山市北区伊福町)は14日、JA岡山(同大供表町)の協力で医療チーム用の食料保管庫「緊急時物資支援センター みつSTATION」(同御津宇垣)を開設した。
AMDAはこれまで、高知、徳島県内の計9市町と南海トラフ巨大地震が起きた際の連携協定を結んでいるが、医療チームの食料は本部の事務所で保管しており、センター開設で十分なスペースを確保できるとしている。
センターは鉄骨平屋(約225平方メートル)で、JA岡山の空き施設を無償で借り受けた。医師や看護師ら10人(3チーム相当)の食料を保管。水や湯を注ぐだけで食べられるアルファ米のほか、調理が不要なハンバーグなどの防災食がある。
AMDAはセンターを拠点に、被災地で1週間活動する際に必要な食料を9市町の備蓄庫に届けておくほか、チームが被災地への移動中に携帯する3日分の食料も保管する。
この日、センターで開所式があり、AMDAの菅波茂理事長、JA岡山の宮武博経営管理委員会長ら関係者約30人が出席。菅波理事長は「南海トラフ巨大地震が起きると物流が停滞する。被災地で食料を調達しなくても活動できるようにしたい」と話した。