日本マクドナルド、全国で紙ストローと木製カトラリーに順次切り替え

日本マクドナルドは7日から、全国約2900のマクドナルドの店舗で提供するストローを紙製に、スプーンとフォーク、ナイフとマドラーを木製に順次切り替える。いずれもFSC認証を用いた材質とし、マクドナルドがグローバルで掲げる消費者に提供するすべてのパッケージ類を「2025年末までに再生可能な素材、リサイクル素材、または認証された素材に変更する」というコミットメントの達成に向け、日本でも動きを加速する。 (廣末智子)

同社は2016年からアイスコーヒーのカップをプラスチックからFSC認証の紙に切り替え、2018年からは持ち帰り用に1ドリンクのみを入れるプラスチックバッグ(素材には植物由来の原材料からつくられたポリエチレン使用)を導入するなどプラ削減を強化してきた。

昨年9月には、上記のコミットメントのもとに、日本でも2025年末までにすべてのハッピーセットのおもちゃを再生可能な素材やリサイクル素材、または認証された素材に切り替え、2018年に比べ化石原料由来の原料を新規に使用したプラスチックの量を約90%削減する方針を打ち出したことでも話題を集めた。

今回の紙ストローと木製のカトラリーについては、今年4月のプラスチック新法施行を目前に控えた2月に神奈川県と京都府の全店で先行導入。同社によると、これを全国約2900店舗に広げることで、年間約900トンのプラスチック削減につながるという。

ただ目標とする年間約900トンのプラスチック削減量が同社の年間のプラスチック使用量に占める割合や、これらのカトラリーが全国の店舗にいきわたる時期については「今後のお客さま数などによって変動する」として明らかにしていない。

なおプラスチックに代わる紙や木製のカトラリー類について同社は、発表説明のリリースで、「環境のためにはもちろんのこと、美味しさや安全性、使いやすさを考慮しながら開発を進めてきた」と強調。

その上で今回のカトラリーを先行導入した地域での消費者の反応について、広報担当者は、「『マクドナルドがきちんとプラ削減に取り組んでいることに好感が持てた』という声が多数寄せられている。店頭の掲示やクルー(従業員)が環境への取り組みを説明させていただくことで、多くのお客さまに(代替素材の切り替えについての)ご理解をいただいていると認識している」と話している。

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