<レスリング>【訃報】元世界選手権代表・北村克哉さん(東京・東京工高~専大OB)

 

 全日本選手権優勝3度、世界選手権に両スタイルで出場の実績を持ち、プロレス・プロ格闘技で活躍した北村克哉さん(東京・東京工高~専大OB)が10月12日午後3時54分、急性心不全のため搬送先の病院で死去した。36歳。

 数日前までインスタグラムやツイッター、ユーチューブ・チャンネルを更新するなどしていたが、家族によると体の不調を口にしていたという。21日に横浜市で近親者だけの「お別れ葬」が行われる。

▲2010年にモスクワで行われた世界選手権に出場した北村さん

 東京工業高校時代の恩師、中根和広さん(全国高体連レスリング専門部・元理事長)は「『克哉、重量級は筋トレだ。目標は世界だ』が2人の合言葉でした。あまりにも早過ぎて残念。大きな可能性を持った青年で、次のステップでの飛躍を楽しみにしていました。心から、ご冥福をお祈りいたします」と追悼した。

 北村さんは、東京工業高校(現日本工大駒場高校)時代の2003年に国体・少年フリースタイル97kg級で優勝。専大へ進み、2006年に全日本選抜選手権・男子フリースタイル120kg級を制し、21歳で世界選手権出場を果たした。その後、グレコローマンに専念し、2008・09・10年の全日本選手権で優勝。この間の世界選手権やアジア大会にも出場した。

 2016年に新日本プロレス入り(関連記事)。2017年の「ヤングライオン杯」を制覇するなど期待されたが、負傷のため引退。ボディビルダーの道を歩むとともに、昨年秋には総合格闘技に挑んだ。

▲2016年にプロレス入り。正式デビュー前に同期入団の岡倫之(日大OB)とシングレット姿でエキシビションマッチを闘った

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