静岡県小山町で大型観光バスが横転し21人が死傷した事故で、バスが事故現場の400m手前から制御困難だったとみられることがわかりました。
<中西結香 記者>
「午前8時です。容疑者が御殿場警察署から出てきました」
13日、静岡県小山町の県道「ふじあざみライン」で観光バスが横転し21人が死傷した事故で、過失運転致死の疑いで15日に送検された男は、これまでの調べに対し「ブレーキが利かなくなった」と供述しています。
捜査関係者によりますと、事故現場ではおよそ400m手前から横滑りした時につくようなタイヤのあとが残っていて、さらに、200m手前からはタイヤのあとが何度も中央線を越えていたことがわかりました。
警察は、男が運転するバスが400mにわたって制御困難な状態が続いた末に、カーブを曲がり切れずにのり面に乗り上げて横転したとみて捜査を進めています。
<中西結香 記者>
「富士山須走口五合目です。事故があってから初めての週末で、訪れる人たちは運転に十分注意しながら山を登っています」
15日、事故現場近くの富士山須走口五合目を車で訪れた観光客は…。
<東京からの観光客>
「スピードを出さないように。帰り道のほうが怖いなと思いましたけど、安全運転で帰ります」
「この道、エンジンかけなくても転がっていきそうだねって話してた」
なかには、別の山道でブレーキがきかなくなる経験をした人も。
<神奈川からの観光客>
「僕も何回かブレーキが利かなくなる経験があった」
「途中で怖くなったので止まって。6時間くらい待ったかな。そしたらすこし利くようになった」
警察は、週明けにも押収した車の検証を行ない、ブレーキシステムなどを調べる方針です。