新レコードでポール獲得のマルティン「限界ぎりぎり。かなりリスクを冒した」/MotoGP第18戦オーストラリアGP予選トップ3コメント

 10月15日、MotoGP第18戦オーストラリアGPの予選がフィリップ・アイランド・サーキットで行われ、MotoGPクラスでフロントロウを獲得したホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)、フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)が会見に出席。予選日を振り返り、決勝レースへの展望を語った。

■ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)/予選:ポールポジション

「レコードを更新することは毎回できることではないけど、オースティン(アメリカズGP)で新しいオールタイムラップ・レコードを記録して、ここでもまたレコードを更新できた。とてもうれしいよ。久々(のポールポジション)だから、今この瞬間を楽しんでいる」

「予選はすごくよかったんだ。最初のコースインでとてもいいフィーリングがあった。でも、この週末は2度目のコースインでいつもフロントタイヤに苦戦していたから、これ以上速く走るのは難しいと思っていた。限界ぎりぎりで、かなりリスクを冒した。でも最終的にはいい結果を残すことができたんだ。あのラップには満足しているし、明日のレースでもいいバトルをしたいと思う」

「昨日はかなり戸惑っていたよ。ペッコ(フランセスコ・バニャイア)が3コーナーで僕をアウト側から抜いていったくらいなんだから! それで想像できるでしょ。でも昨日の経験から、たくさんの参考になるものを考えたんだ。コーナーに入るタイミングを理解することがとても重要だったと思う。だから、昨日から大きく前進したんだよ。高速コーナーはMotoGPクラスでは難しいけど、今日はすごくいい感じで走れた」

「僕は優勝を求めている。明日はもちろんトライするよ。少なくとも残り10周で、少しでも前進することが重要になると思う。でも1日中、自信を感じていたから、明日は優勝に挑むことができると思うんだ」

■マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/予選:2番手

「ペッコの走りを参考にして、ペッコの後ろでスリップストリームを使ったことが重要だった。今のホンダのパッケージではこのラップタイムで走ることは不可能だろうけど、そうする必要があったんだ。僕は彼の後ろにつき、いいラップタイムを出した」

「明日に向けては、ペースは悪くない。最高というわけじゃないけどね。この週末、僕もチームも懸命に取り組んできた。昨日は今後に向けた取り組みをして、今日はこの週末のために取り組んだ。まだ途中だけど、トップのライダーたちにだんだん近づいている。これは大事なことだ。明日のレースは長いから、リヤタイヤの選択が重要になるだろう」

「(Q2序盤、10コーナーでの転倒回避について)そのラップは速く走れていて、高速で10コーナーに入っていた。その前の周、ペッコが素晴らしいグリップでもって旋回しているのを見ていたんだ。僕は最後の瞬間に、旋回を終えるためにフロントを少しプッシュしてみた。2019年と全く同じだったよ。よかったのは、腕も、体全体もうまく反応したということ。全く同じ動きだった。限界状態なので、ベストな状態の兆候というわけではないけどね」

「(以前のマルクが戻ってきた?という質問に)まだ取り組んでいるところ。確かに、だんだんよくなっている感じはある。ただ、まだアップダウンがあるんだ。例えば前戦タイのあとは、回復に時間がかかった。でもここには元気な状態でやってきた。僕が好きなサーキットでもある。僕の目標は、上位のライダーたちと戦うことなんだ。どうやって、とか、どんなライディングスタイルで、とか、どんな方法でとかは関係なく、そこにトライしたいんだ」

「ウォームアップ走行ではタイヤについて確認しないとね。フリー走行4回目でもペースは悪くなかったし、午前中はソフトでそんなに悪くはなかった。というわけで、ミディアムについて考える必要があるんだ。今コンピューターで分析していて、僕もコメントをスタッフに伝えた。分析して、チームが僕に意見をくれるだろう。そしてベストなタイヤを一緒に決めることになると思う」

■フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/予選:3番手

「今日の目標はフロントロウを獲得することだった。いつも重要なことだけど。Q2では、最初のコースインでもそうだったけど、2回目のコースインでは多くのライダーが後ろについていた。だからアウトラップで少し止まってみようと思ったんだけど、彼らが僕の前にいかなければプッシュすることになるだろうと思った。フロントロウを獲得できるラップタイムではなかったからだ」

「このサーキットでは誰かに引っ張ってもらうことでタイムを詰めることができるというのはわかっていた。だからそういう状況を受け入れたし、フロントロウを獲得するためにベストを尽くしてプッシュしたよ。フリー走行4回目にセッティングを修正したおかげで、Q2ではもっと力強く走れた」

「風とバイクの旋回に少し悩まされていた。エッジグリップが少し欠けていたんだ。そこでタイムをかなりロスしていた。そこで(フリー走行4回目で)少し変更をしたら、大きく変わった。タイヤにさらに荷重をかけられて、高速コーナーで速くなったんだ」

「このサーキットではとてもスマートでいる必要がある。リヤタイヤはあまり熱くならないから、摩耗をマネジメントしないといけない。そして1周目は、かなりタフになるだろう。それに、リヤもフロントをプッシュするだろうから、リヤタイヤの摩耗が激しいと思う」

「1周目は賢くいることがとても重要だ。ポジションをあまり落とさず、最後までコンスタントに走ろうと思う。マルクやホルヘ、ファビオ(・クアルタラロ)はとても強いと思う。今のところアレイシ(・エスパルガロ)はそこまでではないかもしれないけど、(マルコ・)ベゼッチもすごく強いと思う。ただ、このサーキットでは何とも言えないし、ここでは経験が大きな違いを生むかもしれない」

「(タイヤ選択については)まだわからない。フリー走行4回目ではニュータイヤのハードで走って、よかったんだけど、午前中はミディアムで走ってよく機能していた。フロントタイヤもここでは問題になるかもしれない。データをチェックしてレースに向けて何をすべきか考えないとね」

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