北海道民におなじみ「コーチャンフォー」が茨城県つくば市に新店オープン!国内最大級の複合書店として10月20日に開店

10/20「コーチャンフォーつくば」開店

北海道6店舗、東京稲城市若葉台に1店舗を展開する国内最大級の複合書店「コーチャンフォー」が、10月20日茨城県つくば市に首都圏2号店をオープンします。

売り場面積は約2000坪(約6600㎡)。畳4000畳、ダブルスのテニスコートが約26面入る広さです。「書籍」、「文具」、「ミュージック&マルシェ」、「カフェ」と4つの売り場全てが日本最大級の規模を誇ります。「マルシェ」には北海道を旅した気分が味わえる逸品が充実。コーチャンフォーのシンボルである世界の児童書コーナーも設置。子供から大人まで、家族3代で楽しめる大型の複合商業施設です。

北海道民にとって馴染みの深いコーチャンフォー。関東に展開する新店舗は一体どういった店舗になるのか!?

"開店準備中真っただ中!"の現地の様子を取材しました。

「書籍」

お店の面積の半分を占めるのが「書籍」です。在庫の数は60万冊以上。全国公共図書館協議会の2018年度の調べでは、市区町村立の図書館の蔵書(図書)の数は、66.5%が20万冊以下、20~30万冊が14.4%です。コーチャンフォーつくば店は一般的な公立図書館の実に2~3倍もの本がある計算です。あらゆる分野の新刊・重版が豊富に揃っています。現在、棚づくりの真っ最中です。

「文具」

約600坪と売り場の3割を占めるのは「文具」です。筆記具、画材、ジグソーパズル、玩具の数は10万アイテム以上。「輸入雑貨店」「和文具店」「ホビー商材店」など全国の本物志向の専門店が集結した、逸品ぞろいの楽しく素敵なコーナーです。

「ミュージック」&「マルシェ」

音楽CDと映像DVD、そして食品を扱うマルシェは約230坪。音楽、映像コーナーでは新作から旧作までが勢揃い。マルシェには北海道No1の水産会社「笹谷商店」の海産物など北海道食材を常時販売。期間限定商品も数多く揃えています。つくば店オープンから1か月は白い恋人が大人気の北海道が誇るお菓子メーカー・石屋製菓の特設コーナーが登場。その後も定期的に北海道自慢の食材が並びます。

「カフェ」

併設されたドドールコーヒーの「カフェ」は103坪。バレーボールコート2面の広さです。

壁には増田誠さんが描いた世界の絵画や、風景写真が飾られています。

夕焼けに映える地元・筑波山の写真もあります。白いピアノも設置されました。普段は自動演奏で、ピアニストを招いたクラシックコンサートも計画しています。

白で統一された上質な空間で、買ったばかりのお気に入りの本を読むのは格別です。

創業四半世紀 コーチャンフォー

出版不況、ネット通販全盛とも言われる中で、リアル店舗で勝負するコーチャンフォーの業績は堅調です。道内3店舗『リラィアブルブックス』なども含めたコーチャンフォーグループを運営する「㈱リラィアブル」の21年3月期の売上高は157億円。前年比で12.6%の増収です。

1997年札幌美しが丘店の1号店の開店から25周年。四半世紀のメモリアルイヤーに首都圏2店舗目を茨城県つくば市にオープンするコーチャンフォー。佐藤暁哉社長に話を聞きました。

「四頭立ての馬車」

ー「Coach&Four」の由来は?

「『四頭立ての馬車』という意味です。昔のディズニーの映画でcoach & fourが出てくるんですよね。『シンデレラ』でフェアリーグッドマザー(妖精)が出てきてねずみとかぼちゃで馬車をつくりましょう。『ビビディ・バビディ・ブー』ってやるときに、『馬車はcoach & four(四頭立ての馬車)にしなくちゃだめね』と言って魔法をかけるんですよね。coach & fourは『高級な』というニュアンスがあるようです。『高級な』とか日常の生活よりちょっと豊かにするための場所でありたいなぁという気持ちがあります。元々は四つの事業(書籍・文具・音楽&映像・カフェ)をしっかりとやっていきたいという気持ちから、四頭立ての馬車という名前になりました。創業の会長が命名したものです」

圧倒的品揃えで書籍が好調

ー Q 書籍の売上が伸びている?

「書籍の売り上げが伸びています。せっかく書店に足を運んだのに、欲しい本が品切れとなってしまうとお客様はネット書店で買い物をしようと思われる。一度ネット書店で購入をされると、やはり便利ですからリアル書店に行かなくてもかまわないとマインドが変わってしまうことを危惧しています。100冊売れるけど、在庫リスクがあるので90冊しか入荷しないと10人のお客様の期待を裏切ってしまう。そうならないように正しいデータ分析に心がけています。一昨年大ブームだった『鬼滅の刃』もコーチャンフォーはほぼ品切れにならず販売を継続することができました。全国的なブームになる前から、この漫画は爆発すると社内バイヤーたちが気づき、各店舗で早い段階でかなりの在庫を抱えていたことが要因です」

書籍は独自のノウハウで管理

「実はこの3年間で在庫が3割以上減ったんですよ。前までは新川店で120万冊、若葉台店も100万冊という在庫だったのですが、今は新川で7、80万冊、若葉台は60万冊ぐらいです。ただ売り上げはおかげさまで伸びています。

コロナになって『改めて在庫のルールを考えなおそう』と見直すことになりました。一年間を経過して一冊も売れていない本ももちろん何冊かありました。その中で残さなければいけない本と返したほうがいい本を改めて見直してですね。一定期間で売れた冊数に応じて何冊在庫を持っていくかという定義を見直しました。複数冊売れている商材はしっかりと面で見せられるためさらに売り上げが伸びるし、今まで売れ行きの鈍かった商品は減ったところでそれほど売上に対するインパクトはなかったので結果的にはプラスになりました。今は、だいぶ各ジャンルごとの適正ロジックができあがりました。

ライバルはネット書店

「当社は広い売り場で多くの在庫を抱えてお客様をお迎えしていますが、それでも在庫冊数ではネット書店にはかないません。やはりリアル店舗として何ができるかという付加価値を追求する必要があります。この数年、当社全スタッフ約1000名の中で最も優れた接客をできる方を選出する接客コンテストを開催しています。お客様サービスや、笑顔、姿勢などを多角的に見て決定しています。

今年優勝したスタッフは釧路店で勤務をしてくれていますが、彼女に接客を受けるため毎週120キロ離れたところから買い物に来ていただいているというお客様もいらっしゃいます。どこで購入しても同じ商品ですが、素晴らしい接客力は距離や時間の壁を凌駕していきます。

その他ラッピングサービスや多種類から選べるブックカバーなど、当社に来ないとできないサービスが何かを考えています。なんとなく来店していただいて、新たな本や文具に出会うというのは小さくても確かな幸せ、小確幸ですよね」

若葉台は8年連続売上増

「東京稲城の若葉台店はオープンしてから8年が経過しましたが、毎年順調に売り上げが伸びています。8年前はネット書店で買い物をされていたお客様が、近くに若葉台ができたことで久し振りに書店に足を運んでくださる。そして一度ご来店いただくと、『やっぱり本屋は楽しいな』って思っているはずなんですよね。我々はこの文化を残していかなければならないと思いますし、それが使命だと感じています。本屋がなくなっていいとは誰も思っていないはずです。児童書から始まって、学習ドリルから児童文庫、小説から実用書・趣味資格の本など書店がある生活は、人々の暮らしを豊かにする不可欠なものではないかと感じます。稲城市に面白い複合書店があると言うことで今では埼玉県や千葉県と言った遠方からご来店いただくことも増えてきました。

若葉台店のマルシェ

尊敬できる先輩経営者たちは皆必ず読書家です。私も元々本好きではありましたが、社長に就任してからは、先ず隗より始めよと言うことで毎年最低でも200冊は読書をするようにしています」

つくば市の魅力

「今北海道には当社店舗が9店あり、ある程度コーチャンフォーというブランド確立に成功したと思っています。ただし北海道以外での知名度はまだまだです。8年前に出した若葉台店に続く関東2号店は道路づきと人口の伸び率、周辺人口と車の保持率など条件が合致したのがつくば市でした。コーチャンフォーは1店舗で100名以上のスタッフが勤務をしてくれています。大学が近いというのも大きな選定条件です」

ー Qつくばの魅力は?

「食べ物がおいしいです。茨城を中心に店舗展開をされているファミリーレストランがありますが、なぜこの価格でこんなに美味しいものを提供できるのだろうと驚きました。ぜひ北海道にも出店してもらいたいです。また2月に建築を開始してからつくば店のTwitterアカウントを作りました。当時まだつくば店に配属する社員も決まっていなかったので、開設から今まで全てのツイートとDMに頂くご質問の返信を私の方で行っています。直接やり取りさせて頂くことで近隣の皆さんの期待値やニーズなどが臨場感を持って伝わってくるので非常に重要だったと感じています。

また話させていただく人たちが皆さん温かく、本当にいい街だとどんどん好きになります」

コーチャンフォーつくば店 2022年10月20日(木)9時オープン

コーチャンフォーつくば店

住所:茨城県つくば市学園の森3丁目50-7

※ つくばエクスプレス研究学園駅から約2km

■駐車場台数/530台(バイク用13台含む)

■駐輪場台数/50台

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