小泉洋史とケイ・コッツォリーノがル・マン・カップのポルティマオ戦でクラス優勝を飾る

 10月16日、ポルトガル南部のポルティマオ近郊に位置するアルガルベ国際サーキットで開催されたミシュラン・ル・マン・カップにおいて、AFコルセの51号車フェラーリ488 GT3でGT3クラスに参戦した小泉洋史/ケイ・コッツォリーノ組が、クラス優勝を果たした。

 LMP3とGT3、2クラス構成で行われているル・マン・カップは、おもにELMSヨーロピアン・ル・マン・シリーズのサポートレースとして、今季はポール・リカール、イモラ、ル・マン(WECの併催レース)、モンツァ、スパ・フランコルシャンとヨーロッパ各地を転戦し、ポルティマオでの最終戦を迎えた。

 当初、決勝は1時間50分のレースが予定されていた。クラス3番手グリッドとなった51号車は、小泉がスタートを担当。クラス4番手で周回を重ねるが、スタートから4分後にはLMP3クラスのアクシンデントのためにセーフティカー(SC)が導入される。

 さらに数分後のリスタートでは、ホームストレート上で大クラッシュが発生し、レースは赤旗中断となってしまう。マシンが激突したピットロード入口のガードレール修復に時間を要し、レースはおよそ90分後に残り32分からSC先導のもとで再開されることとなった。

リスタート時に混乱があり、大クラッシュが発生

 隊列のなかで一時クラストップを走っていたGMBモータースポーツの55号車ホンダNSX GT3がストップしたことで、51号車は3番手に繰り上がり、SCラン中の残り25分、小泉は他のほとんどの車両と同じタイミングでピットへと向かい、コッツォリーノへと交代した。

 残り20分でSCが退去すると、コッツォリーノの51号車は、クラス首位を争うシュニッツェラム・レーシングの8号車メルセデスAMG GT3とブリット・レーシング99号車アストンマーティン・バンテージ GT3の直後につける展開となる。

 99号車アストンは残り15分、8号車メルセデスに接触しながら首位へ浮上。8号車はスピンし、コッツォリーノは2番手へポジションを上げる。さらにこの後、99号車には接触の非があるとしてドライブスルーペナルティが与えられた。

ミシュラン・ル・マン・カップのポルティマオ戦でGT3クラスを制したAFコルセ51号車フェラーリ488 GT3の小泉洋史とケイ・コッツォリーノ

 99号車は続くFCY中にこのペナルティを消化しコッツォリーノの鼻先でコースに復帰するが、残り3分を切ってFCYが解除となると、このタイミングでコッツォリーノが首位に浮上することとなった。コッツォリーノはGMBモータースポーツ88号車ホンダNSX GT3を駆るヤン・マグヌッセンからのプレッシャーを受けるも、1秒差でフィニッシュラインへと逃げ切り、優勝を果たすこととなった。

 なお、LMP3クラスではライター・エンジニアリングの76号車リジェJS P320・ニッサン(フレディ・ハント/マッズ・シルイェハウグ)がレースを制している。

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