レッドブルF1の技術チームは「これまでのなかで最強」とホーナー代表。ホンダやエクソンモービルも称賛

 レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、現在のレッドブルの技術チームについて、チームのF1レースの歴史が始まって以来最強のものだと考えている。

 レッドブルは、2013年以来、またセバスチャン・ベッテルが圧倒的な優位を誇った時代以来となるコンストラクターズタイトル獲得を目前に控えている。多くの功績は、象徴的なチーフテクニカルオフィサーのエイドリアン・ニューウェイによるものだろう。ニューウェイは、近年はレッドブル傘下の他のプロジェクトに取り掛かるために一歩下がっていたが、その後オペレーションの最前線に復帰した。

 しかしホーナーは、ファクトリーで彼と仕事をしている他のスタッフたちについても、今年の成功の功績を称えたいと強く望んでいた。「エイドリアンと技術チーム全体だ」とホーナーは主張した。そして続けて、「テクニカルディレクターのピエール・ワシェ、エンリコ・バルボ、クレイグ・スキナー、ベン・ウォーターハウスだ」とそれぞれ空力責任者、チーフデザイナー、パフォーマンスエンジニアリング責任者の名を挙げた。

「これは我々が持ったなかでも最強の技術チームだと思う。そしてこのことは、舞台裏でのハードワークからこうしたパフォーマンスが生み出されたことの証だと考えている」

「ファクトリーとレッドブルの全員、すべてのパートナー、すべての技術パートナーは今年、次のレベルに上がっている。驚異的なものだ」

「我々が出してきたような結果を達成するには、すべてをまとめる必要がある。我々はそうして、やり遂げた」

2022年F1第18戦日本GP マックス・フェルスタッペン(レッドブル)のタイトル獲得を祝うチーム

 2021年シーズンの最終戦でドライバーズタイトルを獲得することに集中していたなかで、新仕様のマシンの準備を先送りしなければならなかったことを考えると、今年の優位性は特に印象的だったとホーナーは指摘した。

「チームは昨年と同じことをして、今のような競争力のあるマシンを作り上げた。我々は最後に翌年のマシンへ切り替えたチームだったし、予算制限などで多大なプレッシャーがかかっていた。多くの血と汗と涙の産物だ」

「我々が新レギュレーションに適応したやり方、そしてエンジニアリングチーム。関係する誰もが驚異的なパフォーマンスを発揮した」

「そしてマックスは、最初の世界選手権から成長したと思う。彼のドライブの仕方と今年の仕事ぶりは、レベルが違った。彼に敬意を表する。彼は本当にこのチャンピオンシップに値するからだ」

 昨年のタイトルは最後の最後の場面で決まったが、今年フェルスタッペンは4戦を残すところでタイトルを獲得した。日本GPでのタイトル獲得も、非常にふさわしいことだった。また鈴鹿でレッドブルが勝利を飾った際、ホーナーはコンストラクターズのトロフィーの受賞者に、HRC(ホンダレーシング)の常務取締役で四輪レース開発部部長の浅木泰昭を選んだ。

「コンストラクターズのトロフィーを受け取るのに適任なのは彼だと感じた。浅木さんはホンダの組織とHRCにおける、舞台裏のヒーローのひとりだ」

「これまでもそうだが、もちろん今年もサプライヤーとして、彼らが提供してくれたサポートには本当に感謝している。彼らは素晴らしい仕事をしてくれた。今年、新しいE10燃料を供給してくれたエクソンモービルのようなパートナーもそうだ」

2022年F1第18戦日本GP表彰式 左からHRC四輪レース開発部部長の浅木泰昭氏、2位セルジオ・ペレス(レッドブル)、優勝マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、3位シャルル・ルクレール(フェラーリ)

 そしてホーナーは、もうひとりのビッグネームを、今年の成功に大きな貢献をした人々のリストに加えた。

「ディートリッヒ・マテシッツにも大きな感謝を言わなければならない。彼が提供してくれたすべてのことと、レッドブルからのたゆまぬサポートは、我々全員がここにいる理由だ」

「だから達成されたことについての大きな感謝を、ディートリッヒとレッドブルの全員に伝えたい」

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