高校生が “経済のルール” 学ぶ 公正取引委員会が出前授業

公正取引委員会が、広島市の高校で出前授業を開いています。「独占禁止法」などについて正しく知ってもらおうという取り組みです。

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18日の出前授業には、市立広島商業高校に通う1年生30人が参加しました。

プレゼンする生徒たち
「このネットセキュリティ、2年間、無料サービスを提供します」

「万が一、紛失してしまった場合、追跡サービスを2年間、無料で対応します」

まず、生徒たちは、スマートフォンの販売者と消費者の立場に分かれ、モノやサービスの値段が決まるまでの仕組みなどを学びました。

そのあとは、「立ち入り検査」のデモンストレーションに参加です。

生徒
「スマートフォンの販売店が話し合って、マイフォン(架空)の値段を一斉に値上げした疑いがあり…」

商品の価格などを複数の企業が共同で取り決め、不当につり上げる「カルテル」を結んだ疑いがあるという設定です。

公正取引委員会は、独占禁止法に基づく違反行為を摘発するなどの役割を担っています。

実際に県や広島市が発注する学校用のパソコンなどの入札をめぐり、入札金額などを事前に調整して受注業者を決める「談合」をしたとして今月、11社に排除措置命令を出しました。

立ち入り検査のデモでは、参加した生徒たちが、違反の証拠となる協定書を見つけるなどしました。

生徒たち
「会社の商品の値段などの不正を防ぐような仕事をしているんだなと持った」

「公正取引委員会のおかげで自分たちが買いたい値段でモノを買えているということを知って、ありがたみを思った」

公正取引委員会は、今後も出前授業などを通じ、市場経済の仕組みや競争の重要性について知ってもらいたいとしています。

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