福山城の城泊は18日、2日間のプログラムが終わり、体験した専門家は「100万円だったら満足」と貴重な経験だったことを話しました。
「殿のおなーりー」17日に福山城で甲冑や裃姿の家臣に出迎えられたのは「城泊」の初めての体験者一日城主のクリス・グレンさんです。
福山城の城泊は来年度以降の開始を目指していて、17日から2日間、実証実験としてインバウンド観光の専門家が体験しました。
クリス・グレンさん「いつもお城行くと殿様どんな生活していたと考えたけど、今感じられるということは本当んにうれしいことです」
一日城主のために用意された2日間のプログラムはまさに至れり尽くせり。
天守広場全体が貸し切られ、2人のために御湯殿で能が披露されました。
クリス・グレンさん「だんだん近くなったからどこまでくるかなと思ったけど本当に素晴らしい体験でした」
城主へのおもてなしはとどまることはありません。
夕食に用意されたのは地元食材がふんだんに使われたお膳。タイやアナゴ、神石牛もふるまわれたそう。
クリス・グレンさん「くわい!くわい! 『こわい』じゃなくて『くわい』!食べやすいですね」
食事を終えた2人が向かったのは、福山城天守最上階に設けられたナイトラウンジ。
琴や尺八の生演奏のもと特別な時間が流れます。
クリス・グレンさん「(生演奏)いいですよね。殿様気分を感じますよね」
新幹線が停まる駅の目の前という立地に恵まれた福山城。宿泊場所として月見櫓が整備されましたがお風呂はありません。
今回は福山城から約9キロ離れた沼隈町の神勝寺が入浴の場所に選ばれました。
クリス・グレンさん「これがほんとにすばらしいですよねザ・ジャパンという感じで。誰でもこれを見ると喜ぶと思いますね」
ちょっと遠いお風呂となりましたが、お茶と和菓子も出され庭園の景色も好評だったようです。
そして2日目は朝食を楽しんだあと「城泊」最後のプログラムが京都の伏見城から移築された伏見櫓の特別公開です。
クリス・グレンさん「ここにいると歴史を感じられるんですよね」
市の担当者から説明を受けながら歴史の証を感じます。
クリス・グレンさん「もしこのツアーが100万だったら満足です。日本の歴史・文化が触れるとか味わえるからものすごく価値があると思います」
来年度以降の開始に向けて城泊の実証実験は続きます。気になる値段は・・・1組100万円ほどを見込んでいるということです。