マイナンバーカードとの一体化 河野デジタル相、運転免許証廃止の明言避ける

河野太郎氏(資料写真)

 マイナンバーカードと運転免許証の一体化を加速させる政府方針を巡り、河野太郎デジタル相(衆院15区)は18日の衆院予算委員会で「免許証についてはこれから一体化が始まる。それから先のことはその後申し上げていきたい」と述べ、運転免許証を廃止することについての明言を避けた。 

 河野氏は13日、現行の健康保険証をマイナンバーカードと一体化して2024年秋に廃止する方針とともに、カードと運転免許証の一体化についても24年度末としていた実施時期の前倒しを検討すると表明。一方、谷公一国家公安委員長は14日、一体化後の運転免許証廃止についてはシステム障害の発生を念頭に「検討していない」と否定した。 

 質問に立った立憲民主党の長妻昭氏は、廃止するかどうかについて運転免許証と健康保険証で対応が分かれている点を指摘し、「デジタル化は重要だが、保険証についてはなくすのは乱暴。国民の不安に『聞く耳』を十分持っていただきたい」と岸田文雄首相に注文した。

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