<新型コロナ>104人に期限切れワクチン…他自治体からの指摘で判明 モデルナ社製、最大で2カ月超過

さいたま市役所=埼玉県さいたま市浦和区常盤

 埼玉県さいたま市は18日、今年6月から7月にかけて同市内の医療機関で新型コロナウイルスワクチン接種を受けた104人に有効期限切れワクチンを接種していたと発表した。

 市新型コロナウイルスワクチン対策室によると、同医療機関で住所地外接種を受けた接種者の住民登録のある自治体から、「さいたま市内の医療機関で有効期限を超過したモデルナ社ワクチンを接種に使用している」と今月に入って市に連絡があった。調査の結果、同医療機関で6月11日から7月30日までのうち6日間に接種を受けた計104人に、有効期限の5月28日を過ぎた同社製ワクチンを接種していたことが判明した。

 昨年11月に同社ワクチンの有効期限が3カ月延長されたことを受け、同市は医療機関に納品する際に延長後の有効期限を案内していたが、同医療機関でさらに3カ月後の8月28日まで使えるものと誤認して接種を行ったという。対象者には同医療機関から郵送か電話で連絡をした後、順次健康観察を行うという。

 同対策室は「市内全ての個別接種実施医療機関に改めて周知を行い、再発防止を図る」としている。

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