すみだ水族館に絶滅危惧種・アオウミガメの赤ちゃん なぜ水族館に?

東京スカイツリータウンにあるすみだ水族館で、10月からアオウミガメの赤ちゃんが公開されています。小さくて愛らしいその姿からすでに人気者だということですが、絶滅危惧種のアオウミガメがなぜ、すみだ水族館にいるのでしょうか。そこには遠く離れた島と水族館のある取り組みがありました。

すみだ水族館の一角に集まった人たちの目線の先にいるのは、2頭のアオウミガメの赤ちゃんです。2頭は10月11日から一般公開が始まりました。お昼時、飼育スタッフが餌をやると、足をバタバタさせながら必死で食らいつくかわいらしい姿にお客さんも夢中です。

10月10日に水族館に到着したばかりの2頭の赤ちゃんですが、2頭は遠く離れた南の島・東京の小笠原諸島からやってきました。すみだ水族館はアオウミガメの保全活動の一環として、小笠原諸島で生まれたウミガメの赤ちゃんを水族館で預かり、外敵に襲われにくいサイズまで育てて故郷の海に放流するという活動を、水族館が開業した2012年から約10年間続けています。2021年に預かったアオウミガメ「かなめ」も約1年間で甲羅の大きさが9.7センチから28センチまで成長し、10月7日、元気に小笠原の海に帰っていきました。すみだ水族館・企画広報チームの大橋諒リーダーは「アオウミガメの展示や取り組みを見て、小笠原諸島を身近に感じたり絶滅危惧種のアオウミガメに興味・関心を抱いたりして、その先にある環境問題なども考えるきっかけになると水族館としてはうれしい」と話しています。

すみだ水族館はこれから約1年間、2頭の成長の様子を見守っていくことになります。

<ウミガメの赤ちゃん 名前は小笠原の子どもが命名>

2頭の赤ちゃんの名前は小笠原小学校の子どもたちが考えて決めるということで、すみだ水族館のホームページやSNSで10月中に公表する予定です。2頭のウミガメの赤ちゃんが1年後、どんな姿で海に帰っていくのか、今からその成長が楽しみです。

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