糸魚川市各地区 秋祭りの光景再び

 新型コロナウイルス感染症の沈静化傾向もあり、糸魚川市内の各地区では秋祭りの光景が見られるようになった。

◇上刈、新鉄、横町3区を神輿巡行 水前神社秋大祭
 水前神社の秋大祭「御神輿(おみこし)渡御」が16日に行われた。晴天の休日、厄払いの獅子を先頭に神輿が上刈、新鉄、横町の氏子3区を巡行した。

氏子町内を渡御する神輿の行列

 同神社は姫川の水害から免れるため、水・農耕の神を祭る。約800年前、現在の水崎地区に移遷鎮座した。
 昨年に続き日程を2日間から1日に短縮。神輿と太鼓は車両に載せて巡行した。水前神社、山乃井神社、秋葉神社の順に渡御した。 人員は昨年より増強、子どもの参加はかなわなかったものの、役員に神社委員が加わり総勢61人に上った。
 同神社奉賛会の笠原昭一・氏子総代(80)は「全員の協力でにぎやかになり、願いがかなった」と喜んだ。

◇規模縮小するも4年ぶりに神輿 立壁神社秋季大祭
 梶屋敷区の立壁神社で9日、好天の中で秋季大祭が執り行われた。4年ぶりに規模、形態を縮小、変更し神輿(みこし)が巡行した。

神社の階段を下る神輿(提供写真)

 秋季大祭は2019年10月の台風19号直撃、翌年からの新型コロナウイルス感染拡大で丸4年、神輿巡行ができなかった。今年も懸念されたが役員、住民の熱意で実現した。
 神事に続き、神輿が拝殿前の階段を下った。担ぎ手不足解消や負担軽減から曳車などを納品、この日お披露目、おはらいした。通常十数カ所を巡行するが、今回は区民会館前までにとどめた。
 同区の小竹和久・立壁神社総代・神事委員(51)は「来年への一歩前進につながった。課題はあるものの希望が見えた」と話した。

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