9年ぶり 平和首長会議広島で開幕

世界各地の都市から核兵器廃絶を訴える平和首長会議の総会が、9年ぶりに広島で始まりました。ロシアが核の使用をちらつかせるなかどのようなメッセージを発信するか注目です。

広島市・松井市長あいさつ

「ウクライナ情勢の緊迫化により、冷戦以降核兵器使用のリスクが最も高まっている。平和文化を市民社会に根付かせることに一層注力していく決意。」

平和首長会議は8200を超える世界の都市が加盟し今年で設立40周年です。総会は4年に一度、広島市と長崎市で交互に開かれてきましたが、新型コロナのため3度延期されていました。

オンラインを含め27カ国142都市が出席し、ロシアからはボルゴグラード市がオンラインで参加しました。

ウクライナはキーウなど5つの都市が加盟していますが、出席の申し込みはなかったということです。

14歳のとき爆心地から2.3kmで被爆した梶本淑子さんが体験を証言し、核について今の問題として考える必要を訴えました。

被爆者・梶本淑子さん(91)

「核問題は77年前の話ではなく、今現在の問題です。世界にある1万2700発の核が全て廃絶された時こそ原爆で亡くなった人が浮かばれます。」

広島平和文化センターによりますと、ロシアによるウクライナ侵攻を受け、ヨーロッパを中心に新たに加盟する都市が増えているということです。

会議では加盟都市の活動を支援する個人や団体を育てる「サポーター制度」の開始が決まりました。最終日の20日は核なき世界の実現を訴えるヒロシマアピールを採択する予定です。

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