
記録的な円安や原材料価格の高騰を背景に、日用品などの値上げラッシュが続く中、社員に一時的な「インフレ手当」を支給する企業が相次いでいる。終わりの見えない物価上昇の負担感を和らげ、社員の生活を下支えする狙い。ただ企業収益も圧迫されており、賃金を一律で底上げするベースアップ(ベア)につながるかは見通せない。
中華料理チェーン「大阪王将」を展開するイートアンドホールディングスは、社員など約480人に「生活応援特別手当」を支給する。10月支給分から一律8千円を毎月の給与に上乗せした。担当者は「生活の負担を少しでも軽くし、業務に集中してもらいたい」と説明した。