自ら発電し水量データを送信する装置で香川用水の管理向上へ 岡山大学などが実証実験

電池や燃料を使わずに、河川などの状況を伝えます。香川用水の水量などを調べる実証実験を、岡山大学や大学発のベンチャー企業が始めました。

(記者リポート)
「泳いでるかのように見えるあちらの部品。自らが振動して、データを送っているんです」

三豊市の香川用水の水路で始まった実験です。香川用水の水路の中に係留された、直径7.6cm、長さ50cmの部品は流水速度を感知して振動し、自らが発電することで流れる水の量のデータをインターネット通信で伝えます。

発電には、水や空気の流れの中に棒などを置くと周囲に渦ができ、振動が発生する原理を利用した岡山大学発のベンチャー企業の技術が生かされています。

電線やネット回線がないような河川でも利用できるのが特徴で、将来的にはデータをAIで解析することで水位や流量の予測を可能にして防災に役立てます。

香川用水には10台設置され、2023年3月まで実験が行われます。

(ハイドロヴィーナス/上田剛慈 博士)
「物が絡まらない発電機だということがポイント。どこにでも置いても、メンテナンスしなくてもいいところが一番アピールできるところ」

(香川用水管理所/笠松剛 所長代理)
「今まで流量を量れていなかった所での流量観測ができるということで、私どもの管理の高度化が図れるのではないか」

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