「一番いろいろ思ってるのは子どもたち」1ドル=150円目前…止まらない円安で“子どもたちのオアシス”駄菓子屋にも影

急速な円安の動きに歯止めがかからず、1ドルは150円目前です。一見、無縁に見える子どもたちのオアシスにも円安の影響は影を落としています。

お手頃な商品が並び、いまも昔も子どものオアシス駄菓子店。この場所が急変する為替相場の逆風を受けています。

<竹川知佳記者>

「子どもたちに人気の駄菓子店です。1年前には100円でこれだけ買えましたが、今はこれしか買えません」

お菓子の価格は2022年4月ごろから徐々に上がり始め、9月にさらなる値上げラッシュに見舞われています。大きな要因の一つが円安です。

<繁田平作商店 藤本真以子さん>

「(円安の影響は)かなりあります。もう値上がりがここ数カ月続いているので、石油の高騰やら小麦粉の値上がりもそうですし、もうだいぶ影響を受けています」

32年ぶりの水準まで進んだ円安。1ドル=150円は目前です。パッケージのビニールは石油からできている輸入品。製造コストが急激な円安によって上昇しているため、メーカーの我慢も限界に達しているのです。

<繁田平作商店 藤本さん>

「値上がったとしても、大人の感覚だと幅としては低いというのはあるので、一番いろいろ思ってるのは子どもたちかな」

4月ごろから徐々に上がり始め、9月にさらなる値上げラッシュ

円安に期待を寄せる人たちも

一方で、円安に期待を寄せる人たちもいます。

<CSA不動産 営業部 望月真さん>

Q.外国人の人にはどのあたりが人気なんでしょうか?

「ここ見ていただくと昔ながらの日本の家屋ですね。こういったものの前で皆さん写真を撮られたりだとか。日本っぽいところが人気があります」

静岡市駿河区用宗地区にある宿泊施設は、新型コロナの影響で一時は外国人宿泊客がゼロになりました。ここに来てようやく、外国人観光客の入国制限も大幅に緩和され、円安の進行で外国人客にとって日本はお得な観光地に。インバウンド復活の兆しが見えています。

<CSA不動産 望月さん>

「実際に予約状況見ますと、オーストラリアであったりとかですね、あとは香港、他にはですね、韓国、あとはスイスなんかからも入ってきてます。非常に嬉しいです」

外国人観光客の入国制限も大幅に緩和

日本とアメリカの金利差の拡大と石油や天然ガスなどの資源の高騰

<井手春希キャスター>

「長引く円安ですが、日本とアメリカの金利差の拡大と石油や天然ガスなどの資源の高騰が大きな要因となっています。いま、日本でも起こっている物価高は世界中で起きていて、アメリカも同様です。ただ、アメリカでは、物価高に対して『金利を上げる』政策を取っています。一方、日本では、『金利は低い』ままです。そうなると、投資家は、金利の高いドルを買って、金利の低い円を売るので、円安が続くという訳です。アメリカが金利政策を取り続けるといわれる2023年春までは、日米の金利の動向に注視する必要があります」

日本では、『金利は低い』まま

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