いよいよ、10月20日に迫ったプロ野球ドラフト会議。静岡県勢注目選手の行方は一体どうなるのか。静岡のアマチュア野球を見続けてきた雑誌『静岡高校野球』の栗山司編集長に、「LIVEしずおか」の瀬崎一耀キャスターが聞きました。
瀬崎：今年のドラフト会議、注目の県勢選手をまとめましたが、栗山さん、ズバリどんなドラフトになりそうですか
栗山：例年に比べると静岡県勢の候補選手、しかも上位候補もいるのでかなり盛り上がると思います
MAX151キロ“個性派”右腕 安西叶翔投手（常葉大菊川高）
2022年のドラフト、大注目なのが、常葉大菊川高校の安西叶翔(かなと)投手。栗山編集長によると、ここにきて球速はさらに増し、MAX151キロと静岡県内の高校生では歴代2位の球速を記録。長いリーチを生かし、フォームがサイドハンドとスリークォーターの中間という独特な位置からボールが出るのも特徴です。
安西投手は「いずれは日の丸を背負って日本を代表するような投手になって第一線で戦えるようになりたい」と力をこめます。
“ポテンシャルの塊”大型内野手 勝又琉偉選手（富士宮東高）
高校生の大型遊撃手・富士宮東高校の勝又琉偉(るい)選手。栗山編集長は「ポテンシャルの塊」と絶賛します。
身長は187センチでスケール感があり、伸びしろも十分。50m5秒8の俊足でこれだけの逸材はなかなかいないといいます。
勝又内野手は「4年後とか5年後に1軍で出られて、そこでみなさんに勇気と元気を与えられるようなそんな選手になっていきたい」と夢を膨らませます。
“8割1分8厘の男” 奈良間大己内野手(常葉大菊川高-立正大)
大学生にも指名が期待される選手がいます。東都リーグの名門・立正大の奈良間大己内野手です。部員約100人の大所帯を束ねるキャプテンを務める奈良間選手は、静岡県菊川市出身。常葉大菊川高校時代には３年夏の地方大会で打率8割1分8厘をマークし、甲子園出場に貢献。大舞台でもバックスクリーンにホームランを放ちました。
栗山編集長は「大学に入ってさらにスケールアップした」と太鼓判を押す。奈良間選手は「技術面も、気持ち面も、いまが一番勝負できると思う」と前を見据えます。
名門を引っ張る好打者 村松開人内野手(静岡高-明大)
明治大学に進学した村松開人内野手(静岡県牧之原市出身)も注目です。静岡高校時代、2年連続で春のセンバツに出場。華麗な守備でスタンドを沸かせました。活躍の舞台を神宮に移した村松選手、3年春にはベストナイン、今季は名門・明大のキャプテンを務めています。
注目選手はこれだけじゃない！
この他にも期待の選手がいます。浜松から山梨学院高校に進んだ榎谷礼央投手。夏の甲子園で好投をみせるなど実績は十分。プロ入りを狙います。
立正大の奈良間選手の高校時代のチームメート中京大の漢人友也投手は、中学時代から注目を集めてきた逸材。高校3年生の夏の甲子園では、完封勝利を挙げています。
さらに独立リーグからは、昨シーズン、ＢＣリーグ首位打者に輝いた奥村光一選手(群馬ダイヤモンドペガサス、東海大静岡翔洋高出)などが歓喜の瞬間を待ちます。
選手たちの運命やいかに？ドラフトを大胆予想
瀬崎：そこで今回、栗山編集長に無理は承知で、ドラフト会議を大胆予想していただきました。上位での指名予想が常葉大菊川高校の安西投手です。
栗山：ここにきて、さらに球速を上げていますが、全国的にみて今年これだけの球を投げる高校生ピッチャーは少なく、今シーズン巨人の大勢投手という安西投手と似たタイプのピッチャーが活躍しています。それも後押しになって評価がぐんぐん上がっている状態です。
瀬崎：中位から下位での指名が予想されるのが、立正大の奈良間選手と明治大学の村松選手。特に村松選手の調子がよいと聞きます。
栗山：春先足の手術をしたが、秋に向けて調整を進め、秋のリーグ戦では現在4割を残していて絶好調です。
瀬崎：そして、ドラフトといえば、知る人ぞ知る逸材が指名されるのも醍醐味のひとつですが、栗山編集長個人として楽しみにしている選手はいますか。
栗山：富士宮東の勝又選手です。足は速いですし、まだまだ体は細いですが、将来的にプロで鍛えていけば日本を代表するようなショートになる可能性を秘めているまさに逸材です。
