「奈留島どがんね」オープン 地魚料理で地域活性化へ 五島、まちづくり協

大漁旗を掲げて「まち協もやい場 奈留島どがんね」のオープンを祝う関係者=五島市奈留町

 長崎県五島市の奈留まちづくり協議会(窄中誠致会長)は、奈留港ターミナル近くに、地元の新鮮な魚を使った料理を提供する交流施設「まち協もやい場 奈留島どがんね」をオープンした。同協議会は「島内外の人たちが『どがんね』と気軽に利用できる施設にしたい」としている。
 10月は毎週火、土曜の昼に魚を使った定食(1100円)を出す予定。毎日午前10時~午後5時に開放しコーヒーを販売。住民同士や観光客が交流や休憩の場として利用できる。
 漁師町の奈留島は、タイやブリ、イカなどが水揚げされるが、一定量に満たないなど市場に流通しない魚もある。同協議会は、観光客の声や住民のアンケートを基に、魚料理を食べる拠点を作り、地域の活性化に生かそうと検討を開始。
 メンバーが家主を務める空き店舗を活用し、クラウドファンディングや地元住民の寄付で改修費などの資金を調達。電器店や大工、町おこしグループなどに従事しているメンバーが準備を進めてきた。施設名は人と人をつなぐ「もやい」の意味を込めた。
 地元の一本釣り漁師から出荷しない魚を提供してもらい、有志が調理する。悪天候などで入手できない場合があるため、魚料理を提供する日は、施設前のポールに大漁旗を掲げる。
 16日のオープンイベントには野口市太郎市長ら約30人が参加し、窄中会長は「寄付などたくさんの人から協力をいただいた。奈留を盛り上げる核になるよう頑張りたい」とあいさつ。この日はタイやブリの刺し身定食がお披露目された。餅まきもあり、住民らが完成を祝った。


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