医療空白地に拠点復活 神奈川・厚木市の事業活用、宮の里にクリニック開設へ

開院式や内覧会が行われた「とうめい宮の里クリニック」(三思会提供)

 地域医療の空白を防ごうと、社会医療法人社団三思会(厚木市船子)は同市宮の里に「とうめい宮の里クリニック」を新設する。15日に開院式と内覧会が開かれ、近隣住民や医療関係者ら約300人が医療拠点の“復活”を祝った。

 同クリニックは、スーパーや診療所などが不足する地域に新規出店する事業者を支援する「厚木市生活利便施設立地促進事業」を活用した県内初の試みという。2020年に閉院した「宮の里クリニック」の後継として11月1日に開院を予定し、主に内科、外科、整形外科を扱う。

 開院式で小林常良市長は「クリニック再開の声は市にもたくさん寄せられていた。地域医療を守り、地域包括ケア社会にも貢献してほしい」とあいさつ。三思会の野村直樹理事長は「地域の方からの声や厚木市の協力があり、開院式を迎えられた。今後も皆さまと一緒にクリニックをつくっていきたい」と話した。

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