「ダメージを与えないギリギリ見極めたい」駿河湾のサクラエビ秋漁“自主規制”を緩和 湾奥での操業可能に

サクラエビ漁の自主規制が緩和されました。漁業組合は11月解禁する秋漁について湾奥での操業を可能としました。

2018年以来、自主規制が続くサクラエビ漁について、漁業組合は船主会を開き、11月1日に解禁する秋漁の規制の中身を決めました。

<県桜えび漁業組合 實石正則組合長>

「今回は、2区3区であわせて10か統(20隻)操業できるようにした」

秋漁ではこれまで「保護区」として試験操業のみとしていたサクラエビの主な産卵場所とされる富士川沖などの湾奥での漁を可能としました。1日最大20隻までで漁獲可能な基準として、体長35mm以上の親エビの割合を50%以上に設定しています。資源が回復傾向にあることがこうした”規制緩和”に踏み切った背景です。

<県桜えび漁業組合 實石正則組合長>

「資源にダメージを与えないギリギリのところを見極めたい。緩和と言われても仕方がないが、決して資源を絶やすような、3年間の我慢を無駄にするようなことはしたくない」

自主規制緩和の説明を受けた加工会社は。

<県桜海老加工組合 連合会 笹間伴行会長>

「残しながら獲るという大変な漁になるが、我々(加工会社)もエビがあってこそなので一生懸命頑張っていきたい」

最近、由比地区で採れるようになったホップをサクラエビと一緒に揚げる新メニューの販売を控える由比港近くの飲食店も期待を寄せます。

<鮨処やましち 山崎伴子さん>

「自然は自由にいくものではないので、そういう中でもずっとサクラエビが獲り続けられる状態であればありがたい」

秋漁は11月1日から12月25日までです。

© 静岡放送株式会社