花園アウトレット、オープン前から大行列3700人 グルメなど盛況、埼玉商品多い「マルヒロ」総菜も人気

いすに腰かけてガイドブックを見たり、くつろぐ利用者

 埼玉県深谷市黒田に「ふかや花園プレミアム・アウトレット」が20日、グランドオープンした。待ち望んでいた約3700人が並び、午前10時の開店とともに入場。お気に入りの店に直行して品定めをしたり、ペットと一緒にのんびりしたり、地場産の食材に舌鼓を打ったり、思い思いに楽しんだ。秋晴れの下、県北に誕生した新たな商業拠点は大勢の買い物客でにぎわった。

 最前列に陣取っていたのは小中学校の同級生で、共にニット帽をかぶった川越市在住の自営業33歳の男性2人。「気に入った商品がなくなるから」と、午前5時半から並び、「お目当てはスニーカーです」と入場が待ち遠しそう。

 坂戸市の井上ゆかりさん(58)は、娘の星野あやかさん(31)と孫のりほちゃん(5)と訪れた。フードホールで限定メニューの一つ、深谷ネギが入った「深谷ねぎ味噌(みそ)バーガー」を注文。あやかさんとゆかりさんは「ネギはシャキシャキしていて、甘いタレがくせになりそう」と笑顔。ゆかりさんは、りほちゃんに深谷市に本社がある赤城乳業の氷菓子「ガリガリ君」のアトラクションで遊ばせたいと話していた。

 施設内にはペット休憩所や愛犬と一緒に飲食が楽しめるカフェもある。さいたま市で接骨院を営む和田重文さん(52)は、妻の希代子さん(51)と愛犬のフレンチブルドッグ・アロちゃんと散策し「人が多いのでアロちゃんも興奮してます」。

 丸広百貨店が手掛ける食物販店「モイサイタマ マルヒロ」は、約600品目中、約500品目が埼玉にまつわる商品。地元野菜を使ったパン、夕方は冷凍ギョーザなどの総菜が人気だ。サテライト担当の木村隼人次長(45)は「埼玉のおいしい商品の魅力を知ってもらいたい」と意気込む。

 アウトレットは140号バイパスに隣接。熊谷市のアルバイト志岐浩二さん(66)は仕事で通りかかるたびに工事の様子を見ていて、開業を楽しみにしていた。妻のすえひろさん(66)と訪れ、GODIVAのチョコレートやベーグルパンを購入した夫妻は「家からも近く、すぐに来られるのがいい。フードホールはいろんな店が入っていて種類も豊富。また来ます」と満足げに語った。

駐車場から順次入場する客=深谷市黒田「ふかや花園プレミアム・アウトレット」

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