不審な声かけ 近くのマックに駆け込んで! 長崎の模擬店舗で防犯訓練

マクドナルドの従業員に状況を説明する小学生=長崎市浜町、マクドナルド長崎浜町店前

 長崎県警は、長崎市浜町のマクドナルド長崎浜町店前に設けた模擬店舗で子どもの駆け込み防犯訓練をした。子どもの安全対策への意識を高めてもらおうと、子どもが不審者に声をかけられた設定で、店舗への駆け込みと店舗側の対応を学んだ。
 今年8月、県内のマクドナルド全22店舗が「子ども110番の家」として活動を開始。訓練は13日、長崎市と西彼時津町でマクドナルド計12店舗をフランチャイズ展開するエス・ケイ・フーズ(長崎市)と県警が協働で、子どもの防犯意識と従業員の対応スキルの向上を目指した。従業員2人と学童クラブ「ドラゴンキッズすわ」の生徒約40人が参加した。
 訓練のシナリオは、実際の声かけ事案などを基に設定。不審者に扮(ふん)した警察官が「かわいかね。マックおごるから写真撮ろう」と話しかけ、小学生3人が模擬店舗に駆け込んで相談。従業員が110番通報し、駆けつけた警察官が子どもに犯人の特徴を尋ねた。
 市立諏訪小4年の青木珠々さん(10)は「やってみると怖くて犯人の顔しか見られず、特徴をうまく答えられなかった。実際に起こったら訓練を生かしたい」、模擬店舗で対応した時津店マネジャーの香月美奈さん(24)は「シナリオがあっても緊張した。実際はもっとパニックになると思うが、1回やっておくと流れが分かってよかった」と話した。
 エス・ケイ・フーズの中村伸一郎社長(38)は「近くにあるマックが、子どもが逃げるところになると少しでも多くの親御さんや子どもに知ってもらいたい」と語った。


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