復興を後押しした商業施設 宮城・気仙沼さかなの駅が2023年1月で営業終了

震災後の復興を後押しした施設が、11年の歴史に幕を下ろします。被災した鮮魚店などが共同で運営してきた、気仙沼さかなの駅が2023年1月、営業を終了します。

気仙沼さかなの駅は、震災からの再起を目指す鮮魚店など9社が出資して2011年12月に設立した商業施設です。

気仙沼港に水揚げされた魚などを安く販売することで、震災後の市民生活を支えてきました。

気仙沼市民「とても残念ですね。辺りにスーパーが無くなってるから、生活の中でこういう良い場所が無くなるということはちょっと厳しいですね」

さかなの駅として利用してきた建物は築40年以上が経過し、老朽化が問題となっていました。

施設の移転も検討しましたが、高騰する光熱費に加え、コロナで減った客足も戻っていません。

2022年の春には、負債を抱えた鮮魚店が事業を停止しました。

気仙沼さかなの駅尾形誠専務「経費の増額を含めて営業の継続は難しいという決断に至ったのは、この春なんですよね。とにかく地元のためにということで、地元のお客様とずっとやってきたので、これが無くなるというのは申し訳ないですけど本当に残念です」

さかなの駅は2023年1月15日、11年の歴史に幕を下ろします。

現在、営業している7つの店のうち6店は、市内で個別に営業を続けるということです。

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