マグロにぎり100人前、ひとり親世帯に 厚木のすし店が無料提供 11月1、2日

提供する天然本マグロの赤身のにぎりを持つ酒主浩義さん=厚木市愛甲西1丁目

 ひとり親世帯を元気づけようと、厚木市愛甲西1丁目ですし店「鮨処酒主(すしどころさかぬし)」を営む酒主浩義さん(61)が11月1、2日の両日、天然本マグロの赤身のにぎりずし計100人前を無料提供する。

 酒主さん自身、両親が離婚し16歳から母と弟のひとり親世帯で育った。当時、県立高校1年生だった酒主さんに母は「高校は続けていいよ」と言ってくれたが、酒主さん自身が「手に職をつけて、何とかしなくては」と思い、学校を中退。長野県松本市内のすし店に住み込みで修行に入った。

 「母は元日もお盆も休まずに一生懸命働いてくれた。私は店を開業して27年になるが、これまで社会貢献らしいことをしていないことに思い至った」と酒主さん。今までの恩返しや地域貢献として、自分と同じひとり親の家族を応援したいとの思いから、今回の無料提供を考えたという。

 提供するのは、通常2100円(税別)で販売している1人前7貫。事前に電話予約を受けて、両日とも午後5時半~同9時に店頭で手渡す。ひとり親世帯限定で1世帯3人前まで。

 申し込みは同店電話046(248)1231(午前10時半~午後2時半)。申し込みが100人前に達したら締め切る。

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