独占密着「ゆめモール西条」 地元ならではの商品開発とは? 今月27日 オープン

広島・東広島市に今月、新たに「ゆめモール西条」がオープンします。東広島といえば、若い世代の多いエリアでもあり、イズミが、地元・広島で初めて展開する「モール型ショッピングセンター」でもあります。どうやってターゲットをつかもうとしているのか、野菜・日本酒など「西条」ならではのこだわりの商品を準備する様子に密着しました。

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東広島市八本松町にある農園です。先月下旬に視察に訪れたのは、オープンを控えたゆめマート西条の石元 克典 店長をはじめ青果を担当するスタッフです。

とれたての白ネギを食べてみます。

ゆめマート西条 石元 克典 店長
「ああ、本当だ。柔らかいし、甘みがある。うん、おいしい」

各地の生産者を訪ねて回っています。ゆめマート西条では、土日限定で生産者が直接、野菜を販売する朝市を設けることにしていて、そこに出店してもらうためです。

店のできる東広島市周辺では、さまざまな農産物が生産されています。

メインターゲットにしている子育て世代に向けて、立地を生かした新鮮で安全安心な野菜をPRしようというねらいがあります。

石元 克典 店長
「本当にゆめモール西条のお客さんが若い子どもを持たれているお母さんがターゲット。子どもが安心して食べられるお野菜を作っているというのは、すごくマッチしているなと」

東広島市 安芸津町のレモン園です。

石元 克典 店長
「入ってもいいですか」

石元店長もレモン畑に入っていきます。収穫時期を判断するのには、こちらを使うそうです。

甲斐農園 甲斐 直樹さん
「このリングを使ってレモンに合わせてみます。そしたら、このリングを通り抜けないってことは、50ミリ以上に成育したレモンになっている」

石元店長は、もともと青果コーナーを長く担当していました。

ゆめマート西条 石元 克典 店長
「それじゃあ、もう収穫の段階でサイズはある程度、確定しているような感じ?

甲斐農園 甲斐 直樹さん
「ある程度の基準以上のものを選んで収穫しているような感じ」

視察で心がけるのは、「生産者との対話」です。

石元 克典 店長
「やっぱり楽しいですね。一緒に行って、自分が販売するものを農家さんと話をして、商品企画を作っていくのは。自分もおもしろいし、農家さんのこだわりや苦労も聞きながら大事に売らないといけないなという使命も生まれますし」

レタスの仕入れを予定するのは、竹原市 高崎町の農園です。

こだわりは、農薬の使用回数を通常の4分の1に抑えることで、安全で甘いレタスを作っていることだそうです。

一笑農芸 小中 将史さん
「小さい子たちが安全に食べられる野菜を作りたいんですよね」

― 除草剤もあまり使われない感じ?
「除草剤はもうゼロですね」

ゆめマート西条 石元 克典 店長
「農薬を使わないとか、子どもにも甘くて食べやすい商品を作りたいとか、そういったコンセプトが、自分たちのお店のコンセプトにマッチしているなというのをあらためて感じた」

地元・東広島らしい商品の開発も目指しています。

水産物加工販売のマルケー食品は、ゆめモール西条がオープンするのに合わせて、新たな商品の生産をイズミから任されました。

マルケー食品 平櫛 克也 社長
「西条店のオープンにちなんだ商品を(イズミの)吉川バイヤーから話をいただいて…」

こちらが、新商品の『酒粕入り西京味噌漬け』です。サワラ・サバ・サーモン・銀ダラ・キンメダイの5種類の魚を材料に、西条の蔵元・賀茂鶴の酒かすが入っています。

酒かすの風味が魚に移り、魚独特のにおいを抑える効果があるそうです。

この日、生産現場には、イズミの新商品の開発担当・吉川 啓介さんの姿がありました。

イズミ 鮮魚部 吉川 啓介 シニアバイヤー
「あれは、混ざった状態で出てくる?」

マルケー食品 平櫛 克也 社長
「事前にみそと酒かすを混ぜて」

吉川 啓介 シニアバイヤー
「ぼくら、製品ができたのを見るのが当たり前で。実際に作るのを見ると、感慨深い」

魚を切るところから加工まで1つひとつの工程が手作業で行われていきます。

吉川 啓介 シニアバイヤー
「西条をきっかけにイズミ全店で販売できるようにしたい」

蔵元と食品メーカーの協力で生まれた新商品…。その出来は?

イズミ 鮮魚部 吉川 啓介 シニアバイヤー
「酒かすの風味が程よくあって、しっかり味噌のうま味もあって、とてもいいものに仕上がっていると思います」

― 自己評価は?
「100点です」

小さな子どものいる家庭の客にも購入してもらえるよう、あらかじめ骨をとった商品もつくります。

マルケー食品 平櫛 克也 社長
「イズミさんは、新しいものに常にチャレンジされる社風なので、その要望に応え、プラスわたしからの提案で一緒に新しい商品をどんどん出していき。お子さまにも魚を喜んで食べてもらえるように継続してやっていきたい」

イズミの顧客層は50代以上が中心。そんな中、ゆめモール西条では、ミレニアム世代やZ世代など40代以下の層で60パーセントを占めることを目標にしています。

イズミ 山西 泰明 社長
「みなさまの声を聞きながら、さらに充実していくもの、これを取り入れられればと思っております」

17日の竣工式では、山西 泰明 社長がこう力を込めた「ゆめモール西条」…。子育て世代を中心に幅広い客に受け入れられる店を目指して今後も模索は続きます。

ゆめマート西条 石元 克典 店長
「すごく手ごたえを感じていますね。こういった農家さんが数多くいらっしゃって、そこと取り引きさせていただくことによって、まわりとの差別化ができるなと強く感じています」

地元の農園や酒蔵とのこだわりの新商品も並ぶ「ゆめモール西条」のオープンは、27日の予定です。

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