マルティンが2戦連続のポール獲得。ランキングトップ3はフロントロウ逃す/MotoGP第19戦マレーシアGP

 10月22日、MotoGP第19戦マレーシアGPの予選がセパン・インターナショナル・サーキットで行われ、MotoGPクラスはホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)がオールタイムラップ・レコードを更新して、ポールポジションを獲得した。

 チャンピオンシップのランキングトップにつけるフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)は9番手、ランキング3番手のアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)は10番手、ランキング2番手のファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)は12番手だった。

 フリー走行3回目は気温28度、路面温度40度のドライコンディションで行われた。このセッションでまずトップに立ったのはバニャイア。2番手にチームメイトのジャック・ミラー(ドゥカティ・レノボ・チーム)、そしてクアルタラロが3番手に続く。一方、厳しい初日となったアレイシ・エスパルガロは序盤にタイムを詰めることができずにいたが、セッション中盤に9番手タイムを記録する。

ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP

 残り時間5分、マルティンがトップタイムを記録すると、その背後を走っていたアレイシ・エスパルガロも2番手に浮上した。しかし残り時間4分、雨が落ちてきたことを知らせるレッドクロスのフラッグが振られる。

 こうした状況の中、マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)やマーベリック・ビニャーレス(アプリリア・レーシング)などがタイムを更新するが、マルティンのトップタイムには届かず、マルティンがフリー走行3回目を制した。

 2番手はベゼッチ、3番手はビニャーレス。4番手にはルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が続き、5番手にはジョアン・ミル(チーム・スズキ・エクスター)が入った。

 6番手はエネア・バスティアニーニ(グレシーニ・レーシングMotoGP)。クアルタラロは7番手、アレイシ・エスパルガロは9番手。そしてバニャイアは、残り時間2分、7コーナーで転倒を喫し、11番手に終わった。タイトルを争うライダーのうち、ランキングトップのバニャイアのみがQ2へのダイレクト進出を逃す結果となった。

フランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP

 マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は16番手。中上貴晶の代役として参戦している長島哲太は24番手だった。

 フリー走行4回目は、ベゼッチがトップで終え、2番手にバスティアニーニ、3番手にマルティンのドゥカティ勢が続いた。4番手はリンス、5番手はバニャイア。クアルタラロは7番手、アレイシ・エスパルガロは13番手だった。また、マルク・マルケスは15番手、長島は24番手で終えている。

■予選:バニャイア、クアルタラロ、A.エスパルガロは1列目を逃す

 予選Q1は、気温34度、路面温度45度のドライコンディションでスタート。バニャイア、ミラー、マルク・マルケス、ザルコなどがこのセッションから予選に挑んだ。

 序盤はバニャイアがトップ、ミラーが2番手につけ、ドゥカティ・レノボ・チームのふたりがトップ2という状況。残り時間5分を切った終盤には、多くのライダーの先頭でコースインしたミラーに対し、バニャイアはタイミングを遅らせてコースインした。その後、バニャイアはタイムを更新しないまま、ピットに戻っている。

 最後のラップでタイムを更新して2番手に浮上したのはマルク・マルケス。この結果、バニャイアとマルク・マルケスがQ2進出を果たした。3番手はブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)、ミラーは残り時間1分を切ったところで、2コーナーでハイサイドを起こして転倒を喫し、4番手だった。長島は13番手でQ1を終えた。

マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)/2022MotoGP第19戦マレーシアGP

 続いて行われたQ2では、マルティンが最初のアタックラップでオールタイムラップ・レコードを更新する1分58秒021を叩き出してトップに立つ。バニャイア、クアルタラロ、アレイシ・エスパルガロなどは前半のアタックではトップ3には入れず、残り時間5分を迎えた。

 バニャイアは6番手につけていた残り3分、4コーナーで転倒。ここでQ2のアタックを終えることになった。さらに終盤にアレイシ・エスパルガロも転倒。クアルタラロは最後のアタックラップのセクター3でミスし、タイムを更新することができない。

 一方、トップを維持していたマルティンは自身のトップタイムを再び更新。1分57秒790というタイムを叩き出し、2番手に0.456秒差をつけて、2戦連続、今季4度目のポールポジションを獲得した。2番手はバスティアニーニ。そして3番手にはマルク・マルケスが浮上している。

 転倒を喫したバニャイアは9番手。アレイシ・エスパルガロは10番手。そして、クアルタラロは12番手。それぞれがフロントロウを逃し、タイトル獲得がかかるバニャイアは3列目、タイトル争いを最終戦バレンシアGPに持ち越したいアレイシ・エスパルガロとクアルタラロは4列目から明日の決勝レースをスタートすることになる。

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