カスタムナイフが準大賞 日本刀モチーフで高評価 足利の鈴木さん

ベストシースナイフ賞を受賞した鈴木さんの作品

 【足利】田島町、ナイフ作家鈴木北斗(すずきほくと)さん(23)が制作したカスタム(手作り)ナイフが22日、本年度のJKG(ジャパン・ナイフ・ギルド)ナイフコンテストで、大賞に次ぐ「ベストシースナイフ賞」を獲得した。日本刀をモチーフにしたデザインやハンドル(柄)の安全性、握りやすさが高く評価された。鈴木さんは小学生の時からナイフ作りに取り組み、昨年9月に作家として独立したばかり。「頑張ってきてよかった。さらに腕を磨きたい」と受賞を喜んだ。

 JKGはナイフに関する正しい知識の普及などを目指す作家や愛好者の団体。会員は全国に約170人いる。同コンテストは国内唯一のナイフ公募展で本年度は40作品の応募があった。

 シースナイフは、キャンピングナイフなどシース(さや)に入れて持ち運ぶ固定刃ナイフの総称。鈴木さんの受賞作は刃渡り約20センチで、熱処理に伴う日本刀のような刃文もある。作品は23日まで、都内で開催中の第43回JKGナイフショーで展示している。

 鈴木さんは小学生時代、米国のアクション映画「ランボー」を見て、ナイフの魅力に取り付かれた。足利工業高機械科で金属加工などを学び、市内のメーカーに就職。この間、ずっとナイフ作りを続け、就職後は茨城県内の作家の下で本格的に腕を磨き、昨年9月に独立した。

 鍛造ではなく、厚さ7~10ミリの鉄板から削り出し、自らが思い描く使いやすさや切れ味、デザインを考えながら仕上げている。

 自身の作品の情報は、主にツイッター(蜜柑刃(みかんじん)® @EM1Tvil9o3u8zFK)で発信している。

鈴木北斗さん

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