武田舞彩さん“修行”後はシングル曲続々配信「もう止まらない」 感情さらけだす歌詞で共感増

自身初のバンド形式のワンマンライブで熱いパフォーマンスを披露する武田舞彩さん=8月14日、東京都渋谷区

 今夏にシンガー・ソングライターとしてのファーストシングルを配信リリース、直後に自身初となるバンド形式のワンマンライブを開催し、10月14日にはセカンドシングルをリリースするなど精力的に音楽活動を展開する武田舞彩さん(24)=福井県鯖江市出身。新型コロナウイルス禍ではライブができないなど活動が制限されたが「(その間は)自分自身と向き合う“修業”だった」と振り返る。「これからはライブをし続け、楽曲をリリースし続けたい」と武田さん。「もう止まらない」とさらなる飛躍を誓っている。

 2012年にアイドルとしてデビューした武田さんは、16年に米ロサンゼルスに留学。18年に帰国後、シンガー・ソングライターとして活動している。

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 ファーストシングル「なす」は、都合良く振り回してきた男に「あんたなんて必要ねぇよ」「あたしの前に二度と現れんな」など感情をストレートに表現した歌詞が印象的。セカンドシングル「DESIRE(デザイア)」は、日常にふと抱く欲望を、生きている限り追い求めていく女性を歌った。

 「歌詞で自分をさらけ出すことで、共感してくれる人が増えてきた」と武田さん。実際の人の言葉には“偽物”が多いのではないかと感じていて「みんなが言えない部分を(歌詞として)書くのが私の仕事。書いて歌うことで誰かの気持ちが楽になったら」と話す。コロナ禍では自分自身と向き合い、楽曲制作に時間を費やしてきたという。

 8月に東京・渋谷の「Shibuya eggman」で行ったバンド形式の初ワンマンライブでは「なす」も披露。バンド仕様でポップな曲調にアレンジされ、会場は大いに盛り上がった。10月1、1日には鯖江市で開かれた「めがねフェス」のライブに出演。観客はアットホームな雰囲気で迎えてくれた。「鯖江は私の“本性”がある場所。私ってこういう人間だったなと感じさせてくれた」と振り返る。

 今後の目標は、ライブに行きたいと思わせるアーティストになることと、福井での単独ライブ。「こつこつライブ活動を重ね、上に上にと上がっていきたい」

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