2番手浮上のヌービル「首位争いに残りたいと望んでいた」/WRC第12戦スペイン デイ2後コメント

 10月22日、スペイン北東部のサロウを中心に開催されているWRC世界ラリー選手権第12戦『ラリー・スペイン』は競技2日目に突入。デイ2はガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1)のアクシデントによってキャンセルされたSS11を除く、計6本のSSで争われ、総合首位に立つセバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1)がポジションをキープした。日本人WRCドライバー勝田貴元(トヨタGRヤリス・ラリー1)は総合8番手につけている。そんなラリー・スペインのデイ2後コメントが各チームから発表されている。

■Mスポーツ・フォードWRT

●クレイグ・ブリーン(#42 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合7番手

「フロント(タイヤのマネジメント)に苦しんでいる。以前も起きたことがあるが、ここで起きていることのほうが顕著で、さらに苦戦している」

「ループの最後に向けてフロントタイヤを酷使しすぎて、完全にだめにしてしまった。つねに改善して良いものにしようと努力しているが、そのプロセスに時間が掛かっている」

●アドリアン・フルモー(#16 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合9番手

「ここはいつものように、ドライビングするのに素晴らしいし、美しいところだ。1日を通してとても安定していた。それが唯一の目標だった。多くのリクスを取ることはしなかった。とくに荒れたところではね。自分の1日に満足しているよ」

●ピエール-ルイ・ルーベ(#7 フォード・プーマ・ラリー1)/デイ2総合10番手

「今日はまずいことも良いこともしたと思う。忙しい1日だったが、自分たちのやったことに本当に満足しているし、僕たち全員にとって素晴らしい経験になった」

「走行中のフィーリングも良かった。チームメイトたちに近づけたと思うけど、そうできるのはいつもいいものだね」

アドリアン・フルモー(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン
ガス・グリーンスミス(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン
ピエール-ルイ・ルーベ(フォード・プーマ・ラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン

■ヒョンデ・シェル・モビスWRT

●ティエリー・ヌービル(#11 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合2番手

「厳しい1日だったが、午前中はスピードを出せた。最初のステージでは優勝したが、もっとも長いステージ(SS11)が中止になったので、3番手をキープすることになった。ファンの前でプッシュを続けていきたい。こんなに多くの観客がいるなんて素晴らしいことだ」

「午後はスピードが落ちたが、首位争いに残りたいと望んでいた。僕たちにできることはそれ以上はなかった。僕たち3組のクルー全員が、首位に追いつくためのあと少しの力を出すのに苦労していた。一部のステージでは上位にいたが、他ではそうはいかなかった。明日の展開を見てみることになる。暗い早朝のコンディションはトリッキーになるかもしれない」

●オット・タナク(#8 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合4番手

「僕たちにとってはまあまあの1日だった。技術的な問題はなかったが、少々ペースが落ちていたし、マシンの全体的なフィーリングが欠けていた。午後はかなりプッシュしていた」

「実際、安心できる範囲を超えていた。緊迫した瞬間があった。実際にはコースオフしたわけだけど、道路に戻ることができた。それはちょっとした奇跡だったね。それ以外はチャレンジングな1日だった。道路は走りやすかったので、できる限り楽しもうとしていたよ。明朝の暗い中でのターマックは楽しいだろうね」

●ダニ・ソルド(#6 ヒョンデi20 Nラリー1)/デイ2総合5番手

「日中にいくつか重要なセットアップ変更を行ったけど、パフォーマンスと走行中の自信を解き放つことができたようだ。状況ははるかに良くなった。“エル・モントメル”のステージ(SS14)でそのことを示すことができたよ」

「友人から今日はファステストタイムを出さなければならないと言われていた。それも短いサロウではなく、このステージで出さなければならないと分かっていた。僕はこの地域に住んでいる知り合いがいる。彼らは僕が通り抜けるのを待っていたんだ。中盤はすごく高速なので、ハードにプッシュしたいものだ。マシンの挙動がよかったので楽しめた。全力を尽くした素晴らしい時間だった。週末の間ずっと求めていたフィーリングだったよ」

「僕たちはまずい走りはしていないが、タイムが出ていないんだ。明日はこのようなステージがさらにあるから、プッシュしていく自信をまた持てるようにしたいと思う。とくに僕たちを応援してくれるすべてのファンのためにね」

ダニ・ソルド(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン
ティエリー・ヌービル(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン
オット・タナク(ヒョンデi20 Nラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン

■TOYOTA GAZOO Racing WRT

●エルフィン・エバンス(#33 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合6番手

「残念ながら、今日は1日を通してあまりペースがよくなかった。昨日も苦労していたが、今日も改善することができず、上位で戦うために必要なフィーリングの最後の部分と自信を見つけることができなかった」

「クルマには間違いなく競争力があり、チームメイトたちはいいパフォーマンスを発揮しているが、今のところ自分には完璧にフィットしていない。だから、少しフラストレーションが溜まる状況にある。もちろん、つねに改善しようと努力しているし、何ができるのか考えてもいるので、明日も頑張って戦うつもりだ」

●カッレ・ロバンペラ(#69 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合3番手

「全体的にはいい1日だった。もちろん、セブ(セバスチャン・オジエ)は一貫して速かったし、ハードに攻め続け素晴らしいドライビングをしていたので、彼にはかなわなかったが、自分たちは大きなリスクを冒さないように走っていた」

「午後の最初の2本のステージはいいペースで安定して走ることができてたけど、その次のステージではスタートラインでちょっとした問題が生じてセッティングがうまくできず、ハイブリッドシステムの問題でタイムを失い、ステージを走りながら修正しなければならなかった。その結果、ティエリー(・ヌービル)に順位を奪われてしまったが、タイム差は少ないので明日は逆転できるチャンスがあるはずだ」

●セバスチャン・オジエ(#1 トヨタGRヤリス・ラリー1)/デイ2総合首位

「今日もいい1日でした。速さがあり、ほとんどのステージで差を広げることができたからいい気分だ。思い描いていたような展開になっているね。トヨタGRヤリス・ラリー1のドライビングはとても楽しく、今日は順位を競っているライバルたちと同じような出走順だったので、さらにリードを広げることができた」

「このまま優勝できればうれしいですし、あとは最後まで仕事をやり遂げるだけだ。通常ならば充分なタイム差と言えるが、明日もまだステージがあるので、最後まで問題なく走りきることが目標だ」

エルフィン・エバンス(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン
カッレ・ロバンペラ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン
セバスチャン・オジエ(トヨタGRヤリス・ラリー1) 2022年WRC第12戦ラリー・スペイン

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