博多華丸主演 明治座創業150周年記念 『羽世保スウィングボーイズ』開幕

2019年9月「めんたいぴりり~未来永劫編~」に続き、博多華丸、2度目の主演舞台に挑戦!『羽世保スウィングボーイズ』が初日を迎えた。作・演出はG2。

華丸が今回演じることになるのはタップダンスや和太鼓に励む溶接技師役。物語の舞台は、九州のとある港湾都市・羽世保。ジャズの盛んなこの町の造船会社で巻き起こる様々な逆境。それに真っすぐ立ち向かう社員たちの姿、そして揺るぎない家族愛を笑いと涙で描く完全オリジナルの物語。物語の重要なカギとして描かれるのが『タップダンス』『和太鼓』。
開演前、舞台上に和太鼓、勇壮な和太鼓で開幕、それから中央から博多華丸が登場、舞台は華やかに、生ジャズバンドの演奏と和太鼓の音色が溶け合い、一つに。

「今日はここまで」、練習風景、それからこの物語の主人公・五代剛(博多華丸)の自宅。娘が一人、名前は栞(大場美奈)、何だか娘はちょっとそわそわな雰囲気、彼氏(実は結婚したい相手)を父親に紹介したい、そしてお決まりの父、怒る(笑)。そんなこんなでわちゃわちゃと物語は進行していく。

佐世保はジャズが盛んな街、米海軍基地が佐世保に置かれた頃にオープンした外国人向けのバーもあり、「ジャズの聖地」、舞台はもちろん生演奏、ジャズバンド、。そんなことを頭に入れておくと舞台は俄然、面白くなってくる。そんなおしゃれな街の造船会社、言葉は標準語ではないので、言葉のイントネーションに温かみを感じる。

ジャズバーのシーンは一転してムーディ、小春坂すみれ(椿鬼奴)が歌い、そして一人のシンガー登場、名前はチェリー・バード(大空ゆうひ)、流石の元宝塚歌劇団トップスター、登場しただけで、おお〜。このチェリー・バード、名前は桐野すみれ、ちょっと訳あり、そこは劇場でご確認を。五代剛の勤め先である羽世保造船では市の協力を取り付けた吸収合併の動き、羽世保造船は解体してしまう、さあ、どうする?!というのが大体の流れ。そして、もちろん、バッドエンドにはならないので!

凄腕のタップダンサーにジャズの生演奏、和太鼓奏者、ここはもちろん拍手喝采。そして天宮良が出演しているがタップダンスの名手、今だ健在。ある一定の年齢より上の世代には懐かしい、「すごい、まだバリバリ踊ってる」と感動できることだろう。そして何よりも主演の博多華丸、和太鼓演奏にタップダンス、芝居、八面六臂の活躍、そして座長、結束力も固い座組み。

なお、公演期間中、特別限定弁当『喜昇』、長崎県産の食材を盛り込んだ特別バージョンで事前の予約がおすすめ。

初日が無事に終わり、簡単な会見が行われた。博多華丸が登壇。

「何とか転覆せずに、航海、出航できたなと」いう感じです」振り返る。「去年、博多座でやったのと変わったと思いますし、1年と2か月ぐらいたって、役者さんもダンサーさんも、皆さん、いろんなところでスキルを積んでさらにパワーアップした集合体になったと。いい作品になったんじゃないかなと思います」と語る。
「いやあ〜緊張しましたね。みんな緊張しました。夜の部が心配、というくらい出し切りました」としみじみ。

その自主トレについては「まあ…60点ぐらいでしたかね」と語り、「ある意味伸びしろ、(千秋楽までの)6日間で成長したい」とコメント。
「NHKで朝ドラを(モニターで)見ながら自主トレしていました(一同、笑)。博多大吉はそれを白い目で見てたとか。「和太鼓は、暇さえあれば(膝をたたく仕草をしながら)やっていた感じ。演技もあるので何でもやるのは大変」と仕事と仕事の隙間時間に自主トレ。これから千秋楽に向かって「誠心誠意この舞台にぶつけたい」と意気込みを。また、出演予定だったお笑いコンビ「天津」木村卓寛が新型コロナウイルスに感染し、降板している。「ご時世ですし、無事なメンバーでやりましたが、だからこそ1枚岩でやれました」と語った。
また月曜からは『あさイチ』があるが「大吉さんに少しだけおまかせして私は座っているだけかも」と笑わせた。見どころを聞かれて「全部つながっているので、どのシーンも素敵ですが、後半のタップとジャズのセッションはすごい」とコメント、ダンサー陣のハイレベルなタップとご機嫌なジャズのメロディーとリズムの融合、ラストは皆で総出で圧巻のパフォーマンスを見せてくれるので!100目指せますかの問いかけに「200点」という言葉が。公演は28日まで。

あらすじ
とある九州の港湾都市、羽世保。五代剛(博多華丸)は、羽世保造船に勤める腕利きの溶接技師。羽世保造船は業績低迷からリストラを検討中で、そんな社内の暗い雰囲気を吹き飛ばすように五代ら社員はそれぞれ和太鼓部やタップダンス部として市民フェスティバルでの入賞を目指し、練習に精を出す毎日を過ごしていた。
だが、剛の持ち前の熱心さが時に裏目に出てしまう。大学生の娘、五代栞の婚約者である南隼人とは仲違いを起こしてしまい、息子の五代匡は大会直前に野球部を退部したことをきっかけに剛へ心を閉ざしてしまう。
一方その頃、羽世保造船では市の協力を取り付けた吸収合併の動きが始まっていた。もし、吸収合併が実現すれば羽世保造船は解体、社員は散り散りになってしまう…社員たちは肩を落とす。
そんなある夜、五代はジャズバーで出会った老人と言い争いに。子どものような言い争いをきっかけに、五代は羽世保造船を救うアイデアを閃いた。雲を掴むような五代の提案に一縷の望みをかけ、五代と造船所の仲間たちは和太鼓とタップダンスに更に熱を注いでいく…

概要
日程・会場::2022年10月23日(日)~10月28日(金) 明治座
明治座公式サイト:https://www.meijiza.co.jp/info/2022/10-1/

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