史上最多45度の優勝を誇る大相撲の宮城野親方(元横綱白鵬)を講師に迎えた福井工業大学の講演会「未来塾」(福井新聞社後援)が10月23日、福井県福井市の同大福井キャンパスで開かれた。「夢への挑戦」をテーマに話した宮城野親方は、自身の経験を基に「夢をたくさん持ち続けることが大事」と強調した。
宮城野親方は15歳でモンゴルから来日。当時は体重62キロしかなく「ひたすら食べる稽古をした」という。「1日に3回泣いた」ほどの厳しいぶつかり稽古や日本語の勉強を経て、弱冠22歳で横綱に昇進。昨年36歳で引退するまで、数々の記録を打ち立てた。
ただ初土俵から順風満帆だったわけではなく「負け越しからのスタートだった」。それでも横綱になるという夢を持ち続けて努力を重ねたと明かした。「頭で考え、心で描いて行動すれば必ず夢はかなう」と語った。
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睡眠薬を飲まないと眠れないほどの重圧があったことや、引退を決めた際のエピソードなど、時折ユーモアを交えながら紹介した。
未来塾は同大の社会貢献活動の一環で、327人が聴講した。