「夜間経済」は中国最多の少数民族人口を抱える自治区を照らす

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【南寧(中国)2022年10月21日新華社=共同通信JBN】近年、広西チワン族自治区は「夜間経済」の開発を促進するための一連の政策を発表した。これを受けて、各地で夜間の外食、夜景観賞、夜間エンターテインメント、夜間ショッピングなど、「旅人の流れ」が「旅人の滞在」に変わる「夜間経済」が活発に行われ、これにより夜間消費を効果的に活性化し、経済成長を後押ししている。

南寧の「Three Streets and Two Alleys(三街二巷)」、南寧のASEAN Culture and Tourism Area(ASEAN(東南アジア諸国連合)文化観光区)、柳州のYueye Dong Village(月也ドン村)、桂林のEast West Street(東西巷)、桂林のRongchuang Tourist Resort(融創観光リゾート)、崇左(Chongzuo)のTaiping Ancient Town Block(太平古城街区)など、多数の国家級夜間文化観光消費クラスターが広西チワン族自治区の「夜間経済」開発のモデルとなった。

夜間消費を向上させるために、広西チワン族自治区は最近、「消費をさらに促進するための複数の措置」を発表し、売り手が夜遅くまで営業し、夜間の外食、夜間ショッピング、夜間ツアーを強い推進力で統合する、多くの夜間文化観光消費クラスターの育成と構築に集中するよう促すことを提案し、各地が「差別化」「専門化」「個性化」に向けた取り組みを行い、夜間消費の担い手のアップグレードを促進するように導くことを目指している。

広西チワン族自治区文化旅行庁のLai Fuqiang副庁長は「夜間経済は、消費の活力を解放し、経済成長を促進する上で、ますます重要な原動力の役割を果たしている。われわれは夜間経済の革新と開発を促進し、ビジネス、文化、観光の統合を進め、新しい事業形態を開発し、夜間消費の新しいシーンを育成し、夜間消費の新しいホットスポットを活性化し、都市経済のアップグレードに力を与える」と語った。

南寧の繁華街に位置する「三街二巷」は、歴史的に南寧の重要な商業的および文化的ランドマークであり、国家級観光・レジャー地区の最初のバッチとしても知られている。「三街二巷」に代表される中国南部の路地文化は、宋代に始まった。「三街二巷」がある地区は、Yongzhou Ancient Town(ヨン州老街)発祥の地で、宋の時代にさかのぼることができ、明・清時代の南寧の城壁と堀の拠点でもある。

近年、旧市街の改修や都市再生など複数の優遇政策が推進され、かつて時代遅れだった「三街二巷」も新たな命を吹き込まれた。革新的で多様な事業形態を通して、南寧特有の文化歴史的遺産が示されている。

夕暮れ時には、明・清の時代を彷彿とさせる建築群を多くの観光客が訪れ、散策する。アンティークな雰囲気が漂う商店街には、糖画、油茶、団扇画、工芸品などの専門店が立ち並び、目を見張るような美しい品々が店頭を飾る。露天商が通りを行商し、住民や観光客が喧騒の中を行き交う。

人々の心を最も温めるのは、活力に満ちた世俗的な生活である。「夜間経済」は、内需の活性化や人々の生活に大きな役割を果たしており、その繁栄は都市の活力を測る指標になった。

夜が近づくと、南寧ASEAN文化観光区のストリートマーケットは昼間のように明るくなり、光と色彩が溢れる。近年、南寧ASEAN文化観光区は「Window of ASEAN - Charm of Qingxiu(ASEANの窓-青秀の魅力)」をテーマに、ASEANの要素とチワン族の風習を有機的に統合し、それは都市建設やレジャー消費に反映され、中国とASEANの開放性と協力によって得られた革新的な成果を示す窓口となっている。

現在、南寧ASEAN文化観光区には2000を超す夜間ビジネスの事業体が集まり、夜を主題とする8つの消費活動を展開している。それらは、Green City Night Scene(緑城夜景)、ASEAN Night Banquet(ASEAN夜宴)、Mixc Night Shopping(「万象」夜間ショッピング)、Fashion Night Entertainment(「潮玩」夜間エンターテインメント)、Xinbo Night Accommodation(「心泊」夜間民宿)、Zhuang Brocade Night Show(壮錦夜間ショー)、Green Hill Night Health Care(「青山」夜間ヘルスケア)およびBook Sea Night Reading(「書海」夜間読書)である。

晩秋の夜、桂林の東西巷はライトアップされ、活力にあふれ、観光客でにぎわう。「古い城壁と街路」で有名な東西巷は、1000年以上にわたって桂林の興亡を見守り続けており、その歴史的、文化的価値は高い。2013年、中国共産党(CPC)桂林市委員会と桂林市人民政府は、東西巷の修復・再建プロジェクトを開始し、元の外観を維持しながら現代的な要素を追加することで、歴史・文化的なレジャー街を建設した。

2016年に東西巷がオープンすると、たちまち桂林の繁華街の文化観光の新しいランドマークになった。東西巷は、事業形態の面で特徴的なブランドを積極的に導入し、有名ブランドやショップを集め、食事、飲酒、遊び、楽しみ、旅、買い物、娯楽をワンストップで提供している。

小物の露店主であるZhang氏は「東西巷は、特に休日や夕方には大変な人出がある。仕事後にここに来て、小物を売っている。とても良い収入になる」と語った。

ソース:The Department of Culture and Tourism of Guangxi Zhuang Autonomous Region