〈2022妙高市長選〉立候補者の横顔、政策 ㊤横顔編

 任期満了に伴い23日に告示された妙高市長選。いずれも無所属で、前妙高市課長の城戸陽二氏(55)=自民、公明推薦=と前妙高市議の宮澤一照氏(56)が立候補した。新人2氏の横顔、政策を2回に分けて紹介する。

◇行政の基本貫き 城戸陽二氏(55)
 生まれも育ちも妙高高原。「妙高山がいつもある。大事なところが変わらないのがいい」。千葉大を卒業後、古里に戻り、町役場に入った。「帰ってくるのが当たり前だと思っていた。地域の中で働いて、恩返ししたいと思った」

 行政経験は32年。「困っている方に手を差し伸べる。行政の基本は福祉」と強調する。平等の考え方も大切にしている。危機管理室長時代の経験などを踏まえ、市民に納得してもらって施策を進めていくとする。
 観光商工課長としてコロナ禍で対応に当たる中、地域経済が疲弊していくのを目の当たりにした。一公務員の限界を感じ、トップを目指すことにした。
 市長になった場合の市政運営に関し、トップダウンとボトムアップを「バランス良く」と語る。
 趣味は夫婦旅行。年に3、4回行く。事前に知識を入れず、ガイドを付ける。理由は「現地でしか知り得ないことを知るのが楽しい」。温泉地に泊まるようにして、妙高に生かせるヒントや気付きをもらっている。
 論語を読むのが習慣になっているといい、「教訓になる言葉、心に染みる言葉がいくつもある」と話す。
 座右の銘は「初心忘るべからず」
◇旅館継ぎ政治へ 宮澤一照氏(56)
 青山学院大を卒業後、旅行会社に就職した。営業マンとして働いたといい、「飛び込み営業が好きだった」。今から28年前、父が妙高村長になったことに伴い帰郷。燕温泉の旅館を継いだ。

 その後、旅館経営をしながら村議となり、合併後に市議に。当時から「市長になりたい気持ちはあった」。
 現市政に是々非々の立場を取ってきたが、「議員ではできないことがたくさんある」と強く感じ、首長を目指すことにした。
 現職(5期20年)の市政運営について議会でただしてきた経緯がある。先の9月定例会では人口減少対応をめぐり、「トップダウン過ぎるところがあったのではないか」。
 自身が市長になった場合は「ボトムアップ。いろいろな意見を聞いて、職員の緻密な能力を生かしていきたい」と強調する。 
 プライベートでは「大した趣味がない」。そう語り、「家族と一緒にいるのが好き。ご飯を食べに行くのが一番楽しい」。
 豪雪地で育ち、かつてアルペンスキーの選手だった。今回の市長選について「アルペンで言えば、突っ込んでいく感じでやっている」と話す。
 座右の銘は「一隅を照らす、これすなわち国宝なり」

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