東北自動車道多重衝突事故 タンクローリー運転の被告に検察側が禁固2年を求刑

2021年1月に東北自動車道で起きた多重事故についてです。大型タンクローリーを運転して事故を起こし、1人を死亡させ3人にけがをさせたとして過失運転致死傷の罪に問われている男の初公判が仙台地裁で開かれ、検察側は禁固2年を求刑しました。

2021年1月19日、宮城県大崎市の東北道下り線で、トラックや乗用車61台が関係する33件の事故が起き、1人が死亡24人が重軽傷を負いました。

大崎市の会社員、結城俊昭被告(56)は事故の際、大型タンクローリーを時速約80キロで運転し、見通しが悪いにもかかわらず減速するなどの注意義務を怠って前の車に追突し、65歳の男性を死亡させ3人に重軽傷を負わせた過失運転致死傷の罪に問われています。

24日の初公判で検察側は「視界が悪かったにもかかわらず、時速50キロの速度規制を超える約80キロで走行を続けたことが、重大な事故につながった」と指摘しました。

一方、結城被告は起訴内容を認めた上で「前に車がいないだろうという思い込みがあった。視界が悪くなった時点でもう少し、スピードを落としておけばよかった」と述べました。

検察側は、被告の過失は大きいとして禁固2年を求刑し弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。

判決は、11月18日に言い渡されます。

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