逗子市のいじめ対応に「隠蔽や改ざん」 被害児童の保護者から指摘 市が調査へ

逗子市役所

 逗子市の桐ケ谷覚市長は24日、2020年度に市立小学校で発生したいじめ問題について、被害児童の保護者から「対応に隠蔽(いんぺい)や改ざんがあったのではないか」と指摘があったことを明らかにした。市は調査を行うという。

 被害児童は複数児童から体を倒されたり、悪口を言われたりして、39日間の不登校になり、その後は転校を余儀なくされた。

 市は21年3月、完成前の報告書を保護者に提示し、完成版を同年11月に調査委員会に諮問した。保護者からは二つの報告書に差異があることから「改ざんでは」と指摘があったという。市は「日時の間違いや誤字を直しただけで、改ざんではない」としている。

 また、市は保護者の要請もあり、同年10月に市いじめ防止基本方針を策定。ただ、同年8月の市長会見で策定理由を「県教委から促された」とのみ説明し、要請があったことを公表しなかった点について、保護者から「隠蔽」の指摘があった。市は「児童や保護者の立場を考え、公表は適切ではないと考えた」と否定している。

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