能登半島で相次ぐ地震なぜ? 地下に電気を通しやすい領域発見、京都大学などの調査結果

震度5強を観測した2022年6月20日までの主な地震

 京都大学などの研究チームは10月24日、石川県の能登半島の地下構造を調査した結果、深部に電気を通しやすい領域が見つかったと発表した。水などの流体が存在するとみられ、2020年12月ごろから活発化した地震活動の一因となった可能性があると説明している。

 チームは石川県珠洲市など能登半島の地表面32カ所に、地中の電気の通りやすさを観測する装置を設置。21年11月~22年4月、地下約20キロまでの構造を推定した。その結果、珠洲市街地の地下十数キロ地点などで、電気が通りやすい領域が見つかった。チームは、この領域に流体があるとみている。断層間に流体があると岩盤が滑りやすくなり、地震発生のきっかけになることもあるという。

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 気象庁によると、能登地方では18年ごろから地震が増加傾向で、20年12月からはさらに活発になっているという。珠洲市では21年9月に最大震度5弱の地震が発生。22年6月19日には震度6弱、その翌日には震度5強の地震が起きた。

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