三ツ星レストランに魚を卸す焼津の老舗魚店が新商品!伝統の干物が丼ぶりに任されたのは19歳の新人=静岡・焼津市【愛情ごはん】

三ツ星レストランに魚を卸し、名だたるシェフが、この店の鮮魚を扱いたいと切望する静岡県焼津市の老舗鮮魚店「サスエ前田魚(うお)店」。店先では、丼なども販売しているのですが、週3日、曜日限定でしか陳列されない丼があるのをご存じでしょうか?丼を作っているのは、高校をこの春卒業したばかりの19歳です。

この春、地元・焼津の高校を卒業したばかり。鮮魚店一年生の園田旺快(そのだ・おおが)さん(19)です。

<園田旺快さん>

「まさか自分がイワシの頭取りやっていて、丼ぶりを任せらてるとは思っていなかったので、ここまで仕事を任せられる立場になってすごく嬉しいと思います」

国内外の一流料理人が魚を買い付ける「サスエ前田魚店」。焼津で60年以上続く老舗です。この店の門を叩いた新人が最初に任されるのが…イワシの頭取り

<サスエ前田魚店 5代目 前田尚毅さん>

「やっぱりこの、うちで入社一年目の子の担当の仕事というのが、イワシの頭取りから、イワシの干物なんですよね。これって、60年以上うちが変わらない味なんですけど、それが1年目の子が作って、今現代に至るまでのただ干物ではなくて、例えば、今の状態だと丼ぶりとかですね、そこまで1年目の子が作り上げているのが、いいんじゃないかなと。一番のうちの看板のものが、一年目の子が携わっていくのは非常に良いことかなと思う」

<前田尚毅さんと園田旺快さん>

「言った?トスしたんだから」

「彼女募集中」

<同期入社で高校のクラスメイト 太田瑚桃(おおた・こもも)さん>

Q.園田さんはどんな人?

「なんか、いつもニコニコして周りに人がいて、クラスのムードメーカーって感じでした。結構、人が周りにいたイメージあります。明るいイメージ。高校の時に比べて大人っぽくなった。真面目な感じになったイメージあります」

<園田旺快さん>

「嬉しいですね」

いざ、丼づくり。赤酢のシャリ、ほぐしたイワシの干物、ネギなどの薬味を加えて優しくまぜていく。

<園田旺快さん>

「僕は将来料理人になりたいと思っていて、料理人といっても詳しくいうと日本料理に就きたくて、そのために魚を学びたいと思い、このサスエ前田魚店で修業をさせてもらう感じで入社させてもらいました」

鰯てこね丼580円(税込)、うま味たっぷりの鰯と赤酢のシャリは相性抜群。サスエの伝統の干物を贅沢にのせて、老舗の伝統に若き、熱い思いをのせて。

<園田旺快さん>

「料理人になることが夢なので、サスエだけにしか出来ない技術とか、色々あるので、それをしっかりと身につけてサスエで学ばしてもらった技術を(今後の)仕事に活かせたらいいなと思っています」

今日もイワシの頭を取り続ける、夢に向かって

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