那覇軍港移設できょう協議会 沖縄県「T字型」形状案受け入れへ オンライン開催

 防衛省は24日、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市移設に向けて国と県、那覇、浦添の両市などが話し合う移設協議会を25日にオンラインで開催すると発表した。防衛省が3月に示した民港北側に「T字型」の軍港代替施設を設置する形状案について、参加者が意見を述べる。県は代替施設の形状案を受け入れ、基地機能の強化につながらないよう現行の機能にとどめることなどを求める見通し。

 県は24日、防衛省が示す軍港代替施設の形状案を受け入れた上で他の機関と調整を進めていく方針を県議会与党の各会派に説明した。出席者によると、与党県議からは「現有機能の維持」が担保できるのか疑問の声が上がったほか、一部の会派は反対の意向を示した。

 松野博一官房長官は24日の記者会見で県との調整状況を問われ「(開催前に)協議会の内容について予断を持って答えることは困難だ」とした上で「政府としては引き続き地元と意思疎通を図りながら、軍港移設を着実に進めていきたい」と話した。

 25日の協議会には、県の嘉数登知事公室長、那覇市の久場健護副市長、浦添市の大城千栄美副市長、那覇港管理組合の照屋寛志常勤副管理者のほか、防衛省と国土交通省、内閣府の幹部が参加する。 (明真南斗、池田哲平)

© 株式会社琉球新報社