東京・葛飾区役所で大規模システム障害 一時、住民票の交付などできず

東京・葛飾区役所で10月24日午前、大規模なシステム障害が発生しました。発覚から復旧まで4時間ほどかかり住民票の交付などができない事態となり、職員は対応に追われました。

葛飾区役所で発生した大規模なシステム障害では、住民記録システムや国民健康保険システムなど合わせて17のシステムで処理ができないといった影響が出ました。システム担当者が気付いたのは、窓口が開くおよそ1時間前のことだったといいます。葛飾区・情報システム課の浅野和成課長は「システム障害が起こるとまずメールで『システム障害が発生した』と検知する仕組みになっている。午前7時26分にシステム障害が発生したと確認できた」と説明しました。

職員はすぐに復旧を試みましたが、午前8時半の開庁までに間に合わず、戸籍謄本や住民票の交付などができない状態となりました。このため、区役所の窓口では申請のみを受け付け、証明書などの発行は郵送する対応を取りました。その後、システム障害は発覚からおよそ4時間後の正午前に全て復旧し、目立った混乱はなかったということです。

区の担当者によりますと原因はまだはっきりとは分かっていませんが、データサーバー上で何らかのトラブルが発生したためとみられ、外部からのサイバー攻撃などではないということです。情報システム課の浅野課長は「開庁から3時間の間に来庁した区民には迷惑をかけ、大変申し訳ない。再発防止できるよう、事業者としっかりと協議して対応していきたい」と話しています。

<災害時のマニュアルで対応、乗り切る>

葛飾区では災害時などでシステムが使えない時にも窓口業務を行えるようマニュアルを作成していて、今回もそのマニュアルに沿って窓口を閉めることなく対応に当たることができたということです。

住民の暮らしに大きな影響を与えるシステム障害ですが、万が一の際への対応をしっかりと備えることと、原因をきちんと究明して再発防止策を取ることが重要です。

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