ライカ、装い新たに「ライカM6」発売。フィルムカメラのニーズに応え復刻

ライカカメラ社(以下:ライカ)は、M型カメラの新たなラインアップとして、レンジファインダーカメラ「ライカM6」を2022年11月に発売する。ライカオンラインストアでの販売価格は税込748,000円。

ライカM6は、1984年から2002年にかけて手作業によって約17万5,000台が製造され、独自の視点で世界を捉える優れたカメラとして数多くの著名な写真家によって愛用されてきた。今回は、フィルムカメラを使ったクリエイティブな撮影プロセスに再び意欲的に取り組みたいという、とりわけ若い世代からのニーズに応える目的で、このレンジファインダーカメラの復刻に至ったという。

ライカの上級副社長 技術・オペレーション担当を務めるステファン・ダニエル氏は次のようにコメントしている。

ダニエル氏:「ライカM6」はライカの歴史において大きな意味を持つ製品です。1984年の登場以来、このカメラから本当にたくさんの名作が生まれました。18年以上もライカの製品ラインアップの一角を占めたロングセラーで、その圧倒的な実用性から現在も高く評価されるモデルです。

デジタル写真が氾濫する現在、それとは対照的なフィルムカメラであえて撮影するというスタイルが大きなムーブメントとなっています。そのトレンドを踏まえると、絶大な人気を博したフィルムカメラの「ライカM6」を再び世に送り出すことは、ライカにとってごく自然な流れでした。

2022年版のライカM6は、モダンなM型レンジファインダー式カメラへと生まれ変わり、ファインダー倍率は0.72倍。また、光学系を構成する各パーツの表面にはコーティングが施されており、迷光の影響を受けにくくなっている。

ファインダー内には、現在の露出状況を確認する表示として従来の2つの三角形に加えて赤いドットを1つ追加したほか、電池の残量表示も追加した。さらに、トップカバーの材質も見直し、オリジナルの「ライカM6」のトップカバーは亜鉛ダイカスト製だった、今回登場する「ライカM6」では無垢の真鍮から削り出して、耐傷性に優れたブラックペイントが採用されている。

測光には布幕メカニカルシャッターの白い部分に反射した光を測光する方法を採用している。

本体正面のロゴには、1984年に製造された「ライカM6」と同じ「Leitz」の赤いロゴが配されている。今回登場する「ライカM6」はオリジナルの「ライカM6」に忠実に復刻されており、斜めにデザインされた巻き戻しクランクをはじめあらゆる特徴がしっかりと受け継がれている。

その一方で、当時よりもさらに進化した距離計などの要素や、当時にはなかった新たな要素も取り入れられている。しかし、新旧どちらの「ライカM6」も、撮影に本当に必要な機能だけを厳選している。手作業で丁寧につくり上げている"Made in Germany”のカメラであり、静かに、より深く撮影を楽しめるという、時代を経ても変わらないフィルムカメラならではの魅力が味わえるカメラだとしている。

仕様

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