『ガチャばす』でランダム旅行 学生ビジネスプランコン 長崎大グループがグランプリ

グランプリを受賞した菊池さん(左)と審査委員長の吉田社長=長崎大文教スカイホール

 長崎県内学生を対象に、大学発のベンチャー企業発掘、育成を目指す「長崎学生ビジネスプランコンテスト2022」が23日、長崎市文教町の長崎大文教スカイホールであり、同大の「たびぶたい」が提案した「ガチャばす」がグランプリに輝いた。ガチャガチャ(カプセル自動販売機)で目的地を決める「ランダムバス旅行」で、地方公共交通の活性化を提案した。
 十八親和銀行(長崎市)とふくおかフィナンシャルグループ(FFG、福岡市)が主催し、今年で5回目。県内の6大学、1高専の40組が、教育プログラムを通してビジネスプランを練り上げ、予選会を勝ち抜いた10組が本選のプレゼンテーションに挑んだ。
 たびぶたい代表の経済学部2年、菊池将成さん(20)は、長崎自動車(長崎バス、長崎市)の実際のバス停と同じデザインのキーホルダーを製作、販売する自身の「バス愛」をアピール。バス停キーホルダーを往復乗車券と共にランダムで封入したガチャガチャを、ターミナルに設置し、未知の旅を楽しんでもらう事業を提案した。
 菊池さんは、本県は人口に対するバスの台数が日本一多い「隠れたバス王国」とし、「市場規模が拡大しているガチャガチャと組み合わせ、地方公共交通の発展、維持につなげたい」と熱弁した。
 審査委員長の吉田泰彦・FFGベンチャービジネスパートナーズ社長は「地域課題を楽しんで解決しようという姿勢が素晴らしい」と講評。表彰状と賞金30万円の目録を手渡した。
 グランプリに次ぐ優秀賞(十八親和銀行賞)には、佐世保高専「フィローカル」(中野ひなた代表)の「ゲームを通して外国語、多文化を互いに学べるサービス」、長崎大「MDM CLOUDS」(松崎雄也代表)の「歯科医師版Uber Eats」が選ばれた。


© 株式会社長崎新聞社