プレオープン「ゆめモール西条」の売り場戦略 スーパー激戦区の東広島市

広島・東広島市の大型商業施設「ゆめモール西条」は、あさって27日、グランドオープンします。あわただしく開店準備が進む店内を取材して、その戦略に迫ります。

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27日、オープンする「ゆめモール西条」は、25日、周辺の住民を対象に一足早くプレオープンしました。

食料品や薬を扱い、モールの中核を担う「ゆめマート西条店」の開店前には、来店客の列ができました。

訪れた人たち
「西条は今、すごく発展しているので、人もどんどん増えているので便利だと思います」

「冷凍食品で子どもの離乳食で使えるものがたくさんあって、これから便利だと思った」

衣・食・住・健の4つのゾーンからなるゆめモール西条は、30店舗が駐車場を取り囲むように並び、行きたい店舗の目の前に車を駐車できるオープン型のモールです。

キーワードは、『ショート・タイム・ショッピング』。

▽東広島市の市街地では初出店となる「スターバックスコーヒー」のほか、▽中国地方初出店のアパレルショップ「ドットエスティ」や、▽2万点以上の雑貨が並ぶ「ハンプティーダンプティー」に注目が集まっています。

ゆめモール西条の周辺は、スーパーマーケットなど商業施設がひしめき合う激戦区です。

新規オープンしたゆめマート西条店の新たな試みを探ろうと、プレオープンを翌日に控えた24日、売り場作りが進む店内を取材しました。

西条店の売り場面積は、ほかの「ゆめモール」より1割ほど広いそうですが、商品の品ぞろえは8割程度だということです。

ゆめマート西条店 石元克典 店長
「アイテム数は、かなり東広島ゆめタウンの方が多いです。その分絞って、30代・40代の必要とする品ぞろえはきっちりと押さえて、全体的に効率よく回転させるような品ぞろえと間口にしています」

例えば、カップラーメンや袋麺、子ども用の知育菓子や赤ちゃん用の菓子などです。

石元克典 店長
「広げるカテゴリーとちょっと絞るカテゴリーと、かなりメリハリつけてあります」

売り場で目を引くのが、ペットフードの商品棚です。右に犬用、左が猫用とずらりと商品が並んでいます。隣りの日用品コーナーを減らしてまでの展開です。

石元克典 店長
「日常品はぎゅっとして(隣りの)ダイソーさんにおまかせして、ペットフードを拡大しています」

石元店長いわく、『ペットは家族』ということで、ターゲットを意識した売り場作りといえます。

また、地元を意識したコーナーといえば、青果コーナーです。

地場で採れた野菜が、売り場の4割を占めます。東広島市周辺の農園で作られた野菜が、生産者の紹介とともに並べられています。

石元克典 店長
「自分たちが作った野菜のこだわりをお客さんにじかに伝えるということを週末の土曜・日曜に(朝市を)やっていこうと思っている」

また、新鮮な野菜が並ぶ売り場は、ゆめマート初となる「スケルトン天井」にして、空間を広く見せることで解放感を感じてもらい、スポットライトで照らすことで鮮度をアピールしています。

東広島市内のイズミ店舗では、セルフレジの利用率が高いことから、レジの清算はすべてセルフ式となっています。

出産後、久しぶりの仕事復帰になるというこちらの女性は…。

レジ担当 山本まゆみ さん
「子どもも『ママ、あそこで働くんだ』って、すごく楽しみにしていて、夫も応援してくれています。すごくきれいで、テンション上がっています」

山本さんのように小さな子どもがいる家族のために用意されたのがこちらです。

石元克典 店長
「お子さんが多いという想定で、お子さんが喜んで来ていただけるようカートを準備」

デジタルを強化する展開として大型モニターを使ってモール内のほかの店舗情報や店内アナウンスを発信しています。

このカメラでは、新たな試みが行われます。

石元克典 店長
「何人がそれを見ているか? データの蓄積だったり、販促をしたときにお客さんの反応がいい。こういう販促はお客さんは興味がないとか…」

カメラを通してデータを蓄積し、店舗展開に活用していこうということです。

ゆめマート西条 石元克典 店長
「今からがスタートなので、お客さんの声を聞いて、随時、いい店にするようがんばっていきたい」

ゆめモール西条は27日、グランドオープンします。

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