浜松市の鈴木康友市長は10月25日、次期市長選に出馬しないと正式に発表しました。区割り再編のめどがつき、自分の中で節目を迎えたと退任の理由を説明しました。
<浜松市 鈴木康友市長>
「次期市長選には出馬をせず、4期をもって市長の職を退任することを決断いたしました」
浜松市の鈴木康友)市長は2023年春に控える市長選に出馬しないと明言しました。
衆議院議員を2期務めた鈴木市長は、地元経済界の支援を受け2007年に市長選で初当選。鈴木市政は4期、続きました。16年にわたる市政運営は歴代3番目の長さです。
「不出馬」を決断した最大の理由については。
<浜松市 鈴木康友市長>
「最後の懸念というか大きな課題でございました区の再編にもめどがついてきて。区名の募集も始まったり。夏ぐらいから、そろそろ次期に向けて決断しなきゃいけないなと自分の中で整理して参りました」
「行政区再編」は地元経済界が強く望んでいるものです。10年以上かけて議論してきた市政最大の課題。2021年12月、現在の7つの区を3つに再編することが内定しました。
浜松商工会議所の斉藤会頭は「行政区再編にめどが立ったことで、ひとつの区切りと考えられたのでしょう。鈴木市長の決断を尊重いたします」とコメントしました。
川勝知事は10月25日の会見で鈴木市長の実績を評価しました。
<川勝平太 知事>
「それ(行政区再編)を4期目の公約に掲げて多くの方々の議論を集約してようやく3区にまとめられるところまでこられた非常に大きな実績」
前回の知事選では出馬も取りざたされた鈴木市長。今後の政治活動について問われると…。
<浜松市 鈴木康友市長>
「まだ人生を引退するわけじゃございませんので。私なりに、永田町、霞が関とのパイプとか、経済のパイプとか、まだまだ活用できると思いますので。どういう立場になるかわかりませんけれども政治との関わりは持っていくつもりではあります」
来年春の浜松市長選をめぐっては自民党と経済界の一部が総務省課長の中野祐介さんを独自候補として擁立する方向で最終調整を進めています。