当たり前の美しい自然が当たり前でなくなるかもしれない。米国元副大統領のアル・ゴア氏が地球温暖化問題を訴えた「不都合な真実」の公開は2006年
▼この10年あまりで温暖化は一層進み、深刻な被害を与えるまでになっている。パキスタンの洪水では女性と子どもを中心に1700人近くが死亡。西アフリカのナイジェリアでも洪水で死者が600人を超えた。気候危機が差し迫る
▼国内最大のサンゴ礁「石西礁湖」で92.8％の大規模な白化が環境省調査で明らかになった。要因は地球温暖化による高水温。米海洋大気局（NOAA）のデータでは、この海域のストレス状態は過去最悪だった
▼サンゴ礁は「海の熱帯雨林」と呼ばれる。多様な生きものたちのすみかであり、県民にとっては漁業や観光の資源として、私たちの生活を支えてくれている
▼専門家は「このままだとサンゴ礁は減っていく」と指摘する。温暖化は対岸の火事ではなく行政や民間、個人でできること、すべきことはたくさんある。サンゴ礁のない未来を見たくはない。
