芥川龍之介のノート断片 修復へタッグ 横浜市大と藤沢市文書館

芥川直筆のノート断片の研究上の価値を説明する庄司教授(右)=藤沢市

 小説家の芥川龍之介(1892~1927年)のおいが所蔵していた芥川直筆資料を多数保管する藤沢市文書館(同市朝日町)と横浜市立大学(同市金沢区)は25日、芥川が大学生時代に記したノートの断片類の修復へ向けた協定を結んだ。

 芥川の教養形成と初期の作品との関わりについて研究を深めるとともに、日本近代文学の貴重な資料として後世に継ぐためデジタル化を検討する。

 直筆資料の修復と分析を担うのは、芥川をはじめとした近代日本文学研究に取り組む横浜市大国際教養学部の庄司達也教授。

 藤沢市文書館には、芥川の資料を保管していたおいの葛巻(くずまき)義敏さんが亡くなった後、同市在住の親族が96年に受け継いだ資料を寄贈した。「葛巻文庫」として手帳類や草稿断片、ノート断片などが保管されている。

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