進まぬ「屋外での脱マスク」 街の人は?外国人観光客は?

人の移動が活発になる中、気になるのが「マスク」です。政府は“屋外では原則マスクの着用は不要”という方針を示していますが、今も屋外でマスクを着けている人が目立ちます。マスクの着用について街で話を聞きました。

10月17日の衆議院予算委員会で岸田総理大臣は「めりはりをつけて、マスクは場面に応じた適切な着脱に努めていただきたい」と呼びかけました。しかし、政府が方針を示している「屋外での脱マスク」は進んでいないのが現状です。街の人からは「感染者が少し減ってきているとは思うが、まだ心配なので外すのは怖い」(60代・主婦)、「どこで感染するか分からないので、普段でも着けている方が安心なのかなと思っている」(40代・看護師)、「やはり、みんなが着用しているとマスクをしてしまう」(40代・経営者)といった声が聞かれた一方で「外すべき。それをやるには、政府が率先してやるべき」(50代・会社員)といった声も聞かれました。

一方で水際対策が緩和されて日本を訪れた外国人観光客は、日本のマスク着用ルールをどう思っているのでしょうか。浅草で話を聞くと「私たちはマスクを着けるのはいいと思っています。気にしてないです」(アイルランドから)、「私はまだ新型コロナのことが心配だから、旅行する時は(マスクを着用していると)より安全に感じる。みんながマスクに気を使っているのを見ると安心する」(アメリカから)、「日本は水際対策を緩和して、今後、多くの観光客が訪れると思うので、マスク着用をお願いすることは普通だと思う」(アメリカから)と、意外と好意的な声が多く聞かれました。

こうした中、マスク着用について独自のルールを設ける企業も出てきています。

IT大手のGMOインターネットグループでは、9月から社内での「脱マスク」を認め、社員はパーティションで区切られた席では屋内でも「マスクなし」も可能になりました。取材したこの日はフロアにいたおよそ50人のうち、3割ほどがマスクを外して仕事をしていました。マスクを外していた社員は「相手の表情が見えて、コミュニケーションが取りやすいのがいい点。勝手に外すというより、会社から任意でOKが出ているので外しやすい」と話し、マスクをしていた社員は「自分の判断でまだ着けているが、仕事をする上では非常にいい取り組み」と話していました。この会社では、来客などの対応の際にはマスク着用を必須にしているということです。

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