自民・大串副大臣、旧統一教会「推薦確認書」への署名認める 立憲・早稲田氏が追及

国会議事堂(資料写真)

 自民党の大串正樹デジタル副大臣は26日の衆院厚生労働委員会で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の関連団体による「推薦確認書」に署名したことを明らかにした。立憲民主党の早稲田夕季氏(衆院神奈川4区)への答弁で、署名を認めた国会議員は自民党の斎藤洋明氏に続き2人目。大串副大臣はこの件について党の調査には報告していなかった。党総裁の岸田文雄首相は「推薦確認書」を巡る野党からの再調査要求に応じておらず、今回、政務三役に署名者がいたことが明らかになったことで、内閣のトップとして責任を問われるのは必至だ。

 早稲田氏は同委員会に出席した政務三役全員に「推薦確認書」への署名の有無をただした。加藤勝信厚労相ら厚労省の5人は「ありません」などと否定。大串副大臣は「あります」と答えた。答弁によると、署名は「昨年(2021年)の解散前日」。早稲田氏から「内容に全面的に賛同したのか」との問いに対し「自分は技術者なので『日韓トンネル実現』との項目は現実的ではないとして賛同しなかった」と説明した。

 「具体的な選挙支援はなかった」とした大串副大臣に対し、早稲田氏は「支援がないとの言い切りにびっくりした」と批判。大串副大臣は党調査へ報告した「関連団体集会へのメッセージ」を挙げ「党や自分が団体を応援しているとの誤解を与えたことをおわびする」と重ねたが、早稲田氏は「答弁には驚くばかり。大臣が辞めるような問題なのに反省がない」と断じた。

 続いて質問に立った立民の小川淳也氏は「なぜ今、明らかにしたのか。もっと早く説明できたのではないのか」と追及。大串副大臣は「当初からサインした記憶はあったが、実物が昨日見つかった」と釈明した。

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